スマートフォン版へ

【ラジオNIKKEI賞】馬場回復は望み薄で先行勢の軽視は危険か

  • 2020年07月04日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

 福島は土曜未明に強い雨が降り、芝は重馬場でスタート。昼前に雨は上がったが、最終12Rまで結果的には重馬場で行われた。開催替わりで芝状態自体は良好。「重」の発表ほどは、時計は掛かっていない印象だった。

 土曜は、芝競走は5鞍(障害は除く)施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「1番手、3番手、5番手、3番手、2番手」と小回りの福島らしく、前の組が強い傾向だった。特殊な2600mで行われた9R・開成山特別は道中9番手から最終4コーナーで5番手に進出した1番人気リスペクトが伸びて際どく鼻差勝ち。1番人気に支持された実力馬で後方からでも届いたが、内寄りの傷みが少ない開幕週でもあり、やはり逃げ&好位組が活躍している。

 ラジオNIKKEI賞と同じ1800mの10R・松島特別は最終4コーナー3番手のミスニューヨークが伸びて1着。逃げたグレイテストが内ラチ沿いで粘って2着。福島1800mらしい前の組の決着になった。逃げ争いもなく、S〜Mペースで行けると先行勢は軽視できない。このレースの勝ち時計は1分48秒3。この時点での時計は「稍重」ぐらいの出方。

 ただ、福島は引き続き雨予報が出ている。土曜夜と日曜午後に降る見込みで、予報通りなら馬場回復は望みにくい。ラジオNIKKEI賞は「稍重」か「重」か。場合によっては「不良」の可能性もある。「不良」で行われた昨年のラジオNIKKEI賞は後方にいたブレイキングドーンが届いた印象強いが、逃げたダディーズマインド(7番人気)が4着に粘っていた。今年のラジオNIKKEI賞は乱ペース=差し展開が予想されるが、それでも「先行勢」が壊滅と決めつけるのは危険かもしれない。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング