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【七夕賞・プロキオンS】今週はサマー2000シリーズ一戦目と夏のダート重賞!!有力馬たちの追い切り評価は?

  • 2020年07月09日(木) 18時00分

状態に関して申し分ないあの馬に注目!!


 九州では雨の被害が甚大になっていますが、栗東でもほぼ毎日のように降水が観測されており、馬場造園課からいただいた資料によると、トレセン内の降水量は6月30日20.5mm、7月1日4mm、3日22mm、4日35.5mm、5日1.5mm、6日26.5mmとなっています。7日もそれなりの雨が降っていました。

 そして、追い切りの8日。夜中にもすごい雨でしたが、5時20分ごろに暴風雨のような状況になり、雨が窓を叩く音ですごい状態。自宅でしたが、きっとトレセンも相当な状況だったと思われます。この時間帯に追い切った馬は相当厳しい環境だったでしょうから、馬場差には考慮できない部分でのプラスがあると思います。

 ちなみに8日の栗東坂路の一番時計は4F52.4秒。相当時計を要する馬場状態だったと判断してよいでしょう。なお、7日の降水量は7mm、8日は42mmという数値報告をいただいていますが、実感としてはそれ以上ではないかなという8日の雨でした。

【七夕賞/ブラヴァス】

 2勝クラス、3勝クラスを連勝しての重賞挑戦が前走。決して悪くないレース内容だったと思いますが、いきなりの重賞で勝ち負けというのはさすがに厳しかったのかもしれません。それから中8週になる今回ですが、調教量は豊富。すべてトラック馬場での追い切りになりますが、10本を超えていますから、これまでになく攻めている印象。

 1週前追い切りは遅れはしたものの、CWで6F80秒台。最終追い切りはDPでしたが、暴風豪雨の中でも平然とした動き。精神的な強さを感じる走りに見えました。この動きから雨中での走りには全く問題ないと思いますが、調教ではウッドチップよりもポリトラックの方が動けるタイプだけに渋った芝馬場でのパフォーマンス低下は否めないかもしれません。

【七夕賞/ヒンドゥタイムズ】

 京成杯3着馬がようやく、ここまで上がってきたという感じ。もともとCWでは素晴らしい動きをする馬でしたし、コーナー4つの舞台設定では3着以下を外したことがありません。それだけ立ち回りには絶対的な自信があるといってもよいと思いますし、その条件なら当然重賞制覇のチャンスがあるとも思います。

 レース間隔はあきましたが、毎週CWでの併せ馬を消化しており、その動きも週を追うごとに上がっています。最終追い切りはリュヌルージュを追走する併せ馬でしたが、内から楽々と追いつく動き。コーナーから最後の直線に向かってくる時のスピード感は好調時となんら変わりないと思います。あとは調教適性についてどうなのか、という部分だけでしょう。

【プロキオンS/サクセスエナジー】

 59キロの天王山S、58キロの栗東Sで連勝。この斤量で勝つのですから、能力上位は間違いありませんが、それ以上に被せられることなく自分の形でレースを進めることができれば強い馬という見方で間違いないと思います。

 今回もそこが大きなポイントになるでしょうが、そればかりは枠順が決まらないことにはイメージできません。調教内容としては、レース間隔があいたことがあり、1週前追い切りがCW。これは過去2年のプロキオンSと同じ調教パターンになりましたが、今年は単走。それだけ動ける状態にあるのかもしれません。あとはレース間隔が詰まった方が良績を残しているだけに、そこだけでしょう。

【プロキオンS/サンライズノヴァ】

 帝王賞の出走を予定していたということで、調教開始は6月上旬から。クリソベリルと併せることが多く、どのくらい動けるのか注目していましたが、むしろ帝王賞を勝った相手よりも脚色が優ることが多い併せ馬だったという印象。ただ、1週前追い切りはミッキースピリットに見劣る内容だっただけに、今回の内容判断が難しいところでした。

 さらに難しく思わせたのが最終追い切り。攻め動かないアードラーとはいえ、これに楽々と先着。時計的には4F目最速ラップを踏んでいますし、この馬の場合はダートにせよ、ウッドチップにせよ、湿った状態の方が動けるのかもしれません。そういった意味ではレース当日の馬場状態も味方にすることができそうです。

【プロキオンS/レッドルゼル】

 デビュー戦は芝でしたが、2戦目のダートで2着に1.9秒差をつける圧勝。その当時からダート重賞を勝てる器だと思っていましたが、ここでようやくそのチャンスがやってきたという感じです。阪神ダート、距離の1400m、雨馬場、どれもこなした条件ですから、netkeiba.comの予想オッズで上位に支持されるのも納得です。

 中3週というローテーションになりますが、1週前追い切りが坂路で4F53.4秒。きっちり時計を出し、最終追い切りは馬場状態も考慮されて後半重視のラップ。4F56.0秒は確かに遅くなりましたが、後半2Fが25.0秒なら文句なし。VTRで見た動きもキビキビしていましたし、状態に関しても申し分ないと思います。

◆次走要注意

・7/4 3歳未勝利【ハギノリュクス】(8人6着)

 30キロの馬体重増は成長分。向正面の走りっぷりも良かったのですが、失速した馬が邪魔になって加速できずの場面。追い出し遅れての最後の直線でしたが、それなりに伸びています。これは追いかけた方がいいと思います。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]最終追い切りがラスト1F最速ラップなら勝ち負け。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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