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【アイビスSD予想】降雨で道悪へとシフトすれば波乱の目も

  • 2020年07月25日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

 新潟競馬場周辺は金曜から土曜未明にかけて雨が降ったが、土曜のレース中は「曇」でほぼ開催。芝は稍重で始まったが、午後2時前に良に変更。水はけ日本一といわれる新潟で開幕週とあって、上がり3Fは速い時計が出ていた。2R・2歳未勝利戦(芝1800m)を勝った1番人気ワンダフルタウンは1分46秒5の好時計で、2歳コースレコードが出ている。

 春以来の開催で芝状態も良く、直線の短い内回りのレースではラチ沿いを走る先行馬が粘るシーンもあった。10R・豊栄特別(芝1400m)は中団追走の4番人気ハーフバックが外から一気。前半3F34秒1のMペースで逃げた7番人気オーマイガイが2着に粘った。一方、外回りのレースでは何でもありの状態。決め手のある馬は直線だけでも届く。

 12R・3歳以上1勝クラス(芝1600m)は典型で、1着ツルネは最終4コーナー12番手から上がり3F32秒7。2着カレンシュトラウスは最終4コーナー15番手から同32秒7の末脚で浮上した。土曜午後は雨の影響が薄れてきたこともあり、速い決め手の有無が問われた。

 アイビスSDが行われる芝1000m戦に限れば、土曜1Rのレース形態通り、開幕週でも外ラチ沿いの方に馬は集中する。外枠有利は定石で、帽子の色で言えば「桃」「橙」「緑」あたりを狙えば、通常は安心感がある。有力馬の中でも外寄りになったライオンボスが売れるのは当然か。ただ、昨年2着カッパツハッチ(3番枠)のように内枠でも前&外につけられるダッシュ力があれば、内寄りが荒れてくる開催後半ほどは「内枠」が駄目とはいえないのも開幕週の傾向。

 今年は8枠(ミキノドラマー、メイショウカズヒメ、クールティアラ)に近走不振の馬が入り、いくら外枠でも狙いにくい? また日曜にかけて再び雨予報も出ており、万が一湿った馬場への適性が問われると、人気ライオンボスが良馬場で好走してきたタイプだけに、波乱要素が出てくるかも。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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