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歩いてるだけで圧倒的威圧感…感情表現豊かなゴールドシップ―芦毛特集(2)

  • 2020年08月23日(日) 18時02分
ノンフィクション

今もなお多くのファンから愛されているゴールドシップ(撮影:下野雄規)


芦毛馬は昔から「芦毛の怪物・オグリキャップ」、「白い稲妻・タマモクロス」など個性派が揃っていました。近年で「個性的な芦毛のGI馬」といえばゴールドシップ。最後方からのロングスパートで勝利した3歳の有馬記念や、ただ1頭、内を回って勝った皐月賞のように強いレースもあれば、ゲートで大きく立ち上がり15着に敗れた宝塚記念のように自分を出すことも。「感情表現がすごくて、馬じゃないみたいだった」と表現する須貝尚介調教師にゴールドシップの愛すべき個性を改めて振り返っていただきました。

(取材・構成:大恵陽子)

※お忙しい中、電話取材にご対応いただき、この場を借りて感謝申し上げます。


「シップ、何してんねや、お前は…」


――芦毛は目立つことも多いからか、個性的な馬が多い気がします。ゴールドシップはどうでしたか?

須貝尚介調教師(以下、須貝師) あの子も自己表現が他の馬よりも激しかったですね。

――印象に残っているレースはどれですか?

須貝師 いや〜、宝塚記念(2015年)ですね。大出遅れしてしまって。その前の宝塚はね、ゲートは遅かったけど、ノリちゃん(横山典弘騎手)が上手く乗ってくれたし、能力はかなり高いものがあったんだろうね。

――ゲートで立ち上がった瞬間、ファンからも悲鳴が上がりましたが、どんなお気持ちで見ていましたか?

須貝師 「あーあ」って思いました。それまではじっとしていたんだけど、隣の馬が暴れて、ゴールドシップも立ち上がって怒ったんだよね。「俺がちゃんと黙ってじっとしているのに、ガタガタすんなよ」って怒ったみたいに僕には聞こえました。

ノンフィクション

「あぁ、あの時はな…」(ユーザー提供:kenkenさん)


――馬に対する好き嫌いはあったんですか?

須貝師 好きな子もたくさんいたし、嫌いな子も結構いましたよ。トーセンジョーダンとは坂路脇の運動場が一緒だったんだけど、ジョーダンを見たら

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