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【新潟記念予想】今年も実績馬多数で混戦模様

  • 2020年09月04日(金) 18時00分

重賞ウィナーたちに挑むあの3歳馬


 新潟記念は小倉記念からの流れで好走する馬が多いレースだが、今年は変則開催の影響でレース間隔が変わってしまっている。そのぶん他のローテにチャンスがありそうだ。

 人気は3歳馬のワーケアだろうか。3歳馬の新潟記念といえばブラストワンピースを思い出すが、一方でミュゼスルタンが人気を裏切ったケースもある。平成以降の通算だと[1-0-2-18]。上位人気になるような馬が少なかったのも事実だが、過大評価には気を付けたい。左回りで上がりの速い競馬はこの馬に合うと思うので、あとはあくまでオッズとの兼ね合いだろう。

 こちらも人気になりそうなのがブラヴァス。新潟大賞典も4着とまずまず走っているし、七夕賞の内容は展開を考えるとかなり評価できる。あとは時計への対応力か。土曜の馬場状態とタイム、日曜の天気予報を見て評価を決めていきたい。

 ジナンボーの七夕賞はなにもできなかったという印象。JCや、古いところでは昨年の府中Sと似た感じだった。この馬はやはり好位に構えてこそ。昨年2着時の鞍上だったデムーロ騎手に戻るのはその点でプラスだろう。

 カデナは展開によっては届く馬だし、ハンデが重いのはそれだけ実績があるということ。ただ、自分では全く競馬を作れないし、馬券上の扱いが難しい馬だ。GIは駄目でもGIIIなら……という票が入りそうだが中山金杯のようなこともあるし、昨年(3着)の再現が確実にできるというわけではない。買う場合は、差し脚質の馬との組み合わせにこだわったほうがよいだろう。

 ピースワンパラディはエプソムCで7着だったが、着差は0.4秒差だったしレース自体が完全な前残り。この馬自身も重馬場適性で買われ過ぎた面がある。2000mは守備範囲だし、速い上がりは使える馬。ここまで持ちタイムが無いのは条件戦時代に超スローの競馬が多かったせいもある。時計勝負歓迎ではないが、なんだかんだで3着以内にいてもおかしくない馬だ。

 サトノガーネットはカデナと同様、展開待ちなので扱いが難しい。むしろどうせ中2週を承知で小倉記念組を買うなら単純に前走勝ちのアールスターという手もあるのではと思う。道中位置も当時の2、3着馬よりは前で、展開の恩恵を受けた度合は限定的。53キロ→56キロは思ったより積まれた(55キロでもよかった)が、前走から斤量増となる馬を狙うのはハンデ重賞の定番でもある。ちなみに今回はアールスターとブラヴァスが該当する。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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