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【セントライト記念予想】昔と今のトライアル事情

  • 2020年09月15日(火) 12時00分

前走クラス別成績で比較すると…


 秋三冠目の前にトライアルが3つあった時代を知る競馬ファンはそれなりの年配という時代になってしまった。いまは春の実績馬も一回使って本番なので、プレップの段階からある程度の仕上げで臨まざるをえない。

 菊花賞が10月の施行になったのが2000年。それより前、1986〜1999年のセントライト記念について前走クラス別成績を見ると、

回収率向上大作戦


 それに対し2000年以降は
回収率向上大作戦


 平均出走頭数が違うので本当は勝率や複勝率をそのまま比べてはいけないのだが、前走GI組は複勝率が微減というか横ばいの一方で勝率がアップ。そして回収率は明らかに上がっている。

 反面、前走条件戦組は明らかに苦しくなっている。勝率は半分以下、複勝率はほぼ半分に。その結果として回収率は単複とも50%台ということになってしまった。

 1986〜1999年は平均すると11頭立てくらいで行われることが多かったので勝率や複勝率は下がって当然なのだが、それを差し引いても前走条件戦組の率は落ちている。また、頭数の影響は前走GI組も同様。というか、そう考えると前走GI組は実質的に率が上がっている。

 今年の前走GI組、つまりダービー組は3頭。人気になりそうだが、やはり軽い扱いはできない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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