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先週は中京で一鞍入魂 「久しぶりに納得できる騎乗ができた!」

  • 2020年09月15日(火) 18時01分
先週のキングヴァラールは、後方からロスのない競馬を展開し、直線もよく伸びてはきたものの、上位にはわずかに及ばず6着という結果に。「脚は持ってるんやけど、差し切るまではなかなか…」と振り返る小牧騎手ですが、同時に自身の騎乗については「久しぶりに納得の騎乗ができた」と手応えを感じている様子。はたしてその変化の裏にあるものとは!? ユーザー質問と併せて小牧騎手の今に迫ります!(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

トレーニング効果!? 体の感覚が違ったわ


──先週は残念ながら土曜日の1鞍(中京6R・3歳上1勝クラス・ダ1400m)でしたが、久々の騎乗となったキングヴァラール(6着)がいい脚を見せました。

小牧 そうやねん。自分なりにやけど、道中も直線もすごくいい感じやったわ。

──直線もロスのないコース取りで、最後まで伸びていましたね。

小牧 そうやね。ああいうコース取りができたのも、手応えに余裕があったから。伸びてはいるし、脚は持ってるんやけどねぇ。差し切るまではなかなか…。ただ、僕自身としては、久しぶりに納得できる騎乗ができた。納得というか、今考えている騎乗が今回はできてるなぁと思いながら乗ってたわ。先々週は、その前に小倉に滞在していたから、いつものトレーニングができんかったでしょう。ひとりではできんトレーニングやからね。やっぱり体というか、感覚が違ったわ。

──栗東に戻ってきて、トレーニングも通常のスケジュールになって、改めてその成果を実感されたわけですね。

小牧 うん。先週はすごくいい感じやった。やっぱり僕らはトレーニングを休んだらアカンね。年を取ったらなおさらや。感覚的なものやから、うまく伝えられんけど、先週のような騎乗がいつもできれば、もっと馬を走らせることができるかもしれんなぁと思ったりしたわ。まぁ自己満足やけど(笑)。

──さて、今週は3日間開催。月曜日の中京9R(金山特別・芝2200m)にラデツキーがエントリーしていますね。

小牧 いつも頑張ってくれる馬やけど、今回もチャンスがありそうやね。とはいえ、ハナに行くのが難しいねん。ちょっと行く馬がおったら、なかなか行かれへん。かといって、最初に無理をさせると終いに影響するし。まぁ逃げにこだわらなくても、2番手でもやれるからね。頑張りますわ。あとは、今週こそ3日間、きっちり仕事ができるように祈っててや(笑)。そうじゃないと、美味しいお酒が飲まれへんからね。

──わかりました(笑)。では、ユーザーからの質問です。「コロナ禍で小牧騎手もご自宅で過ごす時間が増えたかと思いますが、そういった時間を利用して、なにか新しく始めたことはありますか?」

小牧 確かに家にいる時間は増えたけど、新しいことは何もないねぇ。あ、あれや、DVDとかをレンタルするお店の会員に入ったわ。

──サブスク全盛のこの時代に(苦笑)。

小牧 そう、めっちゃ今さらやけど(苦笑)。昔の映画をじっくり選んで借りてきて、家でゆっくり観るのがいいねん。

──ご自宅でトレーニング的なことはしないんですか?

小牧 がっつりはしないねぇ。やるとしても、バランスボールの上で騎乗スタイルを取るくらいやわ。

──続いての質問です。「別の騎手から乗り替わる場合、前に乗っていたジョッキーにどんな馬か聞いたりしますか? また、逆のケースでアドバイスを求められたら、すべてを教えますか?」

小牧 僕も聞くし、聞かれたら教えるよ。とくに、悪い癖がある場合はきっちり伝える。お互いケガをしたらアカンからね。それは、僕に限らずみんなです。どういうふうにしたら走るとかは教えへんけど(笑)。

──そりゃそうですよね。癖も含めて、まったく教えてくれないジョッキーもいたりするんですか?

小牧 いや、ひとりもおらん。危険を避けるために知っておくべき癖は、みんな絶対に教えてくれる。それはジョッキー界の共通認識や。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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