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確実性も高いディープインパクトの強力なニックス

  • 2020年09月22日(火) 18時00分

先週の血統ピックアップ


・9/21 セントライト記念(GII・中山・芝2200m)
 ダッシュよくハナを切ったバビットがサトノフラッグ、ガロアクリークの追撃を抑えて逃げ切りました。ラジオNIKKEI賞に続く重賞連覇です。父ナカヤマフェスタはオルフェーヴルやゴールドシップと同じステイゴールドの仔。現役時代に宝塚記念を勝ち、フランスの凱旋門賞でも2着と健闘しました。種牡馬としてはこれまでに日経賞を勝ったガンコを出しています。

 外見やフットワークは母の父タイキシャトル(マイル以下のGIを5勝)が強く出ているので、ガンコほど長い距離への適性があるとは思えません。ただ、両者ともヘイロー4×4で、本馬はヘイローの息子デヴィルズバッグを、ガンコはヘイローの娘グローリアスソングを持っています。

 デヴィルズバッグとグローリアスソングは全兄弟。したがって、重賞勝ち馬2頭は配合的に似たところがあります。母アートリョウコは中央不出走ながらダンツホウテイ(新潟大賞典と中日新聞杯で2着)の半妹にあたります。

 2018年の北海道オータムセールでわずか150万円(税抜)の値しかつかなかった安馬がこれだけ活躍するのですから夢があります。ちなみに、いまをときめくモーリスも、2012年の北海道サマーセールで150万円(税抜)。まったく同じ値段です。

・9/20 ローズS(GII・中京・芝2000m)
 2番手を追走したリアアメリアが直線で早めに抜け出し、後続に2馬身差をつけました。昨年10月のアルテミスS以来となる重賞勝ちです。1歳時からノーザンファームで調教レコードを連発し、2歳6月の衝撃のデビュー戦、そしてアルテミスSを連勝と、早い時期に輝くような才能を披露しました。

 しかし、続く阪神ジュベナイルフィリーズと桜花賞は6着、10着と大敗。牝馬は一度リズムを崩すとそのままダメになってしまうことも珍しくないのですが、この馬は距離がやや長いと思われたオークスで4着と健闘し、休み明けのローズSを快勝しました。完全復活です。

 母リアアントニアは2歳秋に出走したブリーダーズCジュヴェナイルフィリーズ(米G1)で2位入線し、1位入線馬の降着により繰り上がり優勝となった馬です。本馬は母方にアンブライドルズソングを持つディープインパクト産駒なので、無敗の二冠馬コントレイルと似ています。

 土曜日の中京未勝利戦(芝1600m)で2歳コースレコードを樹立したレッドベルオーブも同じ配合パターンです。大物が出ているだけでなく、JRAで出走した28頭中24頭が勝ち上がるという確実性も高く評価できます。強力なニックスといえるでしょう。

今週の血統注目馬は?


・9/26 夕月特別(2勝クラス・中京・芝2000m)
 登録馬の父のなかで中京芝2000mに強い種牡馬はディープインパクト。連対率23.0%は、2012年以降に当コースで産駒が20走以上した48頭の種牡馬のなかで第4位。このレースには産駒のソフトフルートとゲンティアナが登録しています。

 前者は今年2月に当コースで勝利を挙げており、後者は前走、休み明けで馬体重が30kg増えていたにもかかわらず3着と好走したので、叩いた今回はおもしろいでしょう。

今週の血統Tips


 北米の2歳戦もコロナ禍のなかで番組を消化しています。新種牡馬戦線で現在首位に立っているのはナイクィスト(Nyquist)。2016年のケンタッキーダービー馬で、G1を5勝した名馬です。

 9月6日に行われたサラトガのスピナウェイS(G1・ダ7f)を産駒のヴィクィスト(Vequist)が勝ち、9月20日にはグレツキーザグレート(Gretzky the Great)がカナダのサマーS(G1・芝8f)を勝ちました。芝とダートの双方でG1馬を出したのは素晴らしいですね。

 現在第2位のアウトワーク(Outwork)はナイクィストと同じアンクルモー(Uncle Mo)産駒。この父系はカロ(Caro)を経てグレイソヴリン(Grey Sovereign)に遡るライン。

 日本でもアローエクスプレス、ビワハヤヒデ、タマモクロス、ジャングルポケットなどが出て隆盛を築きましたが、世界的に見るとすっかり斜陽となった系統です。アンクルモーが中興の祖となって勢いを取り戻すかもしれません。

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netkeibaでもおなじみの血統評論家・栗山求氏が血統の面白さを初心者にもわかりやすくレクチャー。前週の振り返りや、週末行われるレースの血統的推し馬、豆知識などを通して解説していきます。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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