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【ながつきS予想】ダート界を牽引する“サウスヴィグラス産駒”3頭に注目

  • 2020年09月25日(金) 18時02分

ベスト舞台で展開利も予測され、上がり馬が更なる高みへ


 サウスヴィグラス(父エンドスウィープ。22歳で2018年没) の産駒がそろって3頭も出走する。サウスヴィグラスは、キングカメハメハ(18歳で2019年没)、ゴールドアリュール(18歳で2017年没)などと並び、ここ10年ほどの日本のダート界を牽引する種牡馬。

 今年を含めると、ダート限定全日本ランキングは「9、5、3、3、3、3、2、2、2、2位」であり、公営競馬限定の種牡馬ランキングは「3、1、2、3、1、1、1、1、1、1位」だからすばらしい。

 最終世代は現2歳。産駒は9月24日終了現在、全国で日本の種牡馬として史上最多(のはず)の、4568勝を記録する。最終的には5000勝突破も可能だろう。芝もダートも走るクロフネの4182勝、キングカメハメハの4028勝、ブライアンズタイムの3856勝などを上回っている。JRAの芝に良績が集中したサンデーサイレンスの生涯記録が3744勝だから、勝ち鞍の多さはすごい。

 勝ち馬頭数995頭は1位ではなく、キングカメハメハ、ゴールドアリュール、サンデーサイレンス…などの1000頭台より少ないが ダート短距離を中心の勝ち馬は、みんなが平均して5勝くらいを積み重ねてきた数字になる。

 残念ながら大物が少ないため、現時点で登録のある後継種牡馬は3頭(10歳カイロス、15歳スパロービート、14歳ナムラタイタン)だけだが、まだ2歳馬まで複数の世代がいるので、タフなスピードを伝える後継馬の出現が望まれる。

 ながつきSの3頭はそろって距離はベストに近いダート1200m。みんな好勝負の力関係と思えるが、3歳の今年6戦【4-0-0-2】の上がり馬ウルトラマリンに期待したい。

 ここは格上がり、初コースの死角はあるが、前走の1分10秒0は、新潟ダート1200mでは不利に近い最内枠から、道中かぶされながら抜け出し、最後は流す余裕があった。

 地味な一族のように映るが4代母マチカネアスカ(父パーソロン)は、歴史的名馬シンボリルドルフ(3冠などGI7勝)の全妹。母は公営で21戦16勝。祖母の半弟メルシーエイタイムは中山大障害などJRAで通算6勝。活力は失われていない。前回、差す脚をみせたのもハイペースが予測される今回は有利だろう。今度は枠順も恵まれている。

 先行力あふれる4歳牝馬ヒデノヴィーナスは、3-4走前に連続して1分09秒台。とくに4走前に「32秒3-37秒6」=1分09秒9で逃げ切った前半の猛スピードは突出していた。少々のハイペースなら簡単には失速しない。

 5歳の男馬サザンヴィグラス(公営5勝、JRA1勝)は、デビュー時から50キロも馬体が大きくなってパワーアップし、まだ成長が期待される。1分09秒9で乗り切った5走前の中山ダート1200mでは、ヒデノヴィーナスをクビ差まで追い詰めた。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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