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【スプリンターズS予想】秋GI開幕を告げる瞬き厳禁のスプリント戦を制するのは

  • 2020年10月02日(金) 18時00分

前が崩れる展開で台頭してくる馬とは?


 スプリンターズSでいよいよ秋のGIシリーズが開幕する。まだ競馬場には入れないが、それでもファンの気持ちはだいぶ昂ってきているはずだ。

 人気はグランアレグリアだろうか。阪神C→高松宮記念と距離短縮していったときにはもうマイルには戻せないのではと思ったが、なんのことはない安田記念を勝ってしまった。もともと非凡な能力の持ち主だけに、それを全開にできればGIでも常に勝ち負けになる。

 今回問題があるとしたら、1200mでの時計への対応力と、前が残る展開にならないかどうか。スプリンターズSは好位勢が強い年と差しが届きやすい年とそれぞれあるので、前者のパターンになると少し嫌だ。

 前が残るとしたらやはりモズスーパーフレアの名前を意識しないわけにはいかない。GIでも中山でも好走歴はあるので、適性面での不安はない。北九州記念から直接ここというローテがあまり機能していないことくらいか。この馬にちょっかいを出そうという馬がいなければあっさりもある。ただ脚質上、消えるときは馬券圏外までありうるのでそこは意識したい。

 好位から無難な競馬ができるのはダノンスマッシュの強み。ただ前哨戦を勝って本番で負けてを既に4回繰り返しているので、1着付けの馬券は買いづらい。それでもセントウルS1番人気1着という結果はやはり重いもの。なにかを頭固定してこの馬を2着か3着の前提で馬券を組むという手もある。

 セントウルSでは3着だったミスターメロディは個人的に期待している馬。藤原英厩舎はプレップからきっちり仕上げてはこないし、前走にしても馬体重はともあれそういう面もあったのかと思う。春はドバイ中止でローテが狂いバタバタした感じに。一回休んでリセットさせたところなので、元々示していたパフォーマンスレベルに戻ってもおかしくはない。

 ダイアトニックは前走ひどい重馬場で走ったダメージが心身に残っていないかがやや気がかり。当時の勝ち馬エイティーンガールはかなり極端な脚質なので、買い目に入れるなら組ませる相手をイメージしやすい。人気どころだとグランアレグリアとはセットになりやすそうだが、モズスーパーフレアとセットになる展開は想像しづらい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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