先週は土日で5鞍に騎乗した小牧騎手ですが、残念ながら900勝達成はならず。“その瞬間”は、今週以降に持ち越しになりました。今回の『太論』では、先週の競馬をじっくりと回顧。結果が出なかった馬たちのなかにも、今後変わり身がありそうな馬が続々!(取材・文:不破由妃子)
※このインタビューは電話取材で実施しました。
惨敗だったマジックランプ「あんなに走らん馬じゃない!」
──土曜日のクリノクノイチ(京都6R・3歳上1勝クラス・ダ1400m)は、着順こそ7着でしたが、2着馬とはわずかにコンマ2秒差。際どいところまで伸びてきましたね。
小牧 一瞬、くるのかと思ったわ。あの日は1頭だけやったから、ひとつでも上の着順に……と思いながら乗ったんやけど、思った以上に頑張ってくれた。最後は同じ脚色になってしまったけど、ひと脚はあるね。馬はすごくいい感じやったし、なんとかなりそうな感じはあるわ。
──日曜日に目を引いたのは、再転入初戦のジェミニキング(京都7R・3歳上1勝クラス・ダ1800m・9番人気6着)。
小牧 ああ、あの馬ね、ひょっとせんかなと思ってたんやわ。
──やっぱりそうなんですね。最後方からの競馬だったので、一発狙っているのかなと思いました。
小牧 いや、あれは狙った位置取りじゃない。CWで追い切ったんやけど、思った以上に乗り味がよくて「この馬、走りそうやな」と思ってね。先週のなかでは一番楽しみにしてたんですわ。地方では1400mを中心に使っていたし、返し馬から引っ掛かっていく馬やから、1800mで行きすぎたらアカンな…とかいろいろ考えてね。だから、もともとソロっと乗ってくるつもりではいたけど、イメージと違って、全然進んでいかへんかった(苦笑)。
──1000mを過ぎたあたりでムチが入ってましたものね。
小牧 うん。あれ?と思ってね。直線は外から頑張ってくれたけど、もっとやれると思っていたから、ちょっとショックやったわ。ただ、乗り味はいいからね。もう少し環境に慣れて、気持ちが乗ってくればやれるんちゃうかな。
──日曜最終のコパノマーキュリーは9着(3歳上2勝クラス・7番人気)。やはり1400mはちょっと長い印象ですか?
小牧 1400mが長いことは最初からわかってた。ただ、今回は4コーナーで外に出そうとした瞬間、外からバサッと押さえ込まれてしまって、あれで一気にアカンようになってしまったね。スムーズに外に出せていたら、2着はあったかもしれん。ちょっと悔しい一戦やった。次も乗せてもらえるなら巻き返したいね。あとは、2歳のマジックランプ(京都2R・2歳未勝利・芝1600m・6番人気10着)がアカンかったなぁ。
──デビュー前に「見どころがある」とおっしゃっていた馬ですよね。
小牧 そうそう。あんなに走らん馬じゃないですわ。少し手先が重たいところがあるので、ダートで変わってくるかもしれん。能力的にあんなに負ける馬じゃないはずやから。
──今週は、土曜日メインの太秦S(3歳上オープン・ダ1800m)にタガノディグオが入っています。初めて騎乗される馬ですね。
小牧 うん。ここのところ2ケタ着順が続いているみたいやから、なんか乗り方を考えますわ。いろいろ作戦を練って乗っていきます。ひとつでも上の着順に持ってこられるようにね。
──小牧さんとは相性がいいといわれるエンパイアメーカーですからね。難しい馬を何頭も走らせてきた実績がありますから、一発あるかも……。
小牧 エンパイアかぁ。じゃあゲートは要注意やな。気をつけな(苦笑)。
──3場開催になって、やはり騎乗数が増えましたね。
小牧 日曜日は久々に4頭も乗って疲れてしまったわ……。
──嘘ですね(笑)。
小牧 嘘です(笑)。もっと乗せてもらえたらいいんやけどね。体調は万全やから。今日もこれからホットヨガに行って汗を流してきますわ。
──ホットヨガ、復活したんですね!
小牧 うん。最近また行き出してん。ここにきて寒くなってきたやろ? さすがに走っても走っても汗が出えへんねん。汗をかくには、やっぱりホットヨガがいいね。そのぶんしんどいし、相変わらず男は僕ひとりやけど(笑)、頑張ってきますわ。