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【菊花賞予想】先週同様に「中、外伸び」傾向か

  • 2020年10月24日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

 京都の芝は3週連続でAコース使用。金曜までの雨は上がり、土曜は朝から好天。JRAが発表した金曜午前9時40分測定の芝のクッション値は「7.0」(やや軟らかめ)。土曜午前7時測定のクッション値は「8.5」(標準)と標準方向に変化した。土曜の芝は「稍重」で始まり、レース時間帯は馬場状態の変更なし。土曜午後5時30分時点で「良」に変更されている。

 前2週が雨の影響を受けたこともあって、3〜4コーナーや直線の内寄りの傷みは目立ってきた。先週は中〜外を回る馬が台頭しており、土曜は各馬がどこを通るか。直線のどこが伸びるかが、一番注目された。

 土曜の芝競走は、6鞍施行。優勝馬の最終4コーナーの位置は「9番手、1番手、1番手、3番手、1番手、1番手」だった。

 6R・3歳上1勝クラス(外回り1800m)を最終4コーナー3番手から勝った1番人気ライティア(川田騎手騎乗)は4コーナーで馬場の真ん中に出して快勝。2着タニノヨセミテは完全な外伸び。

 逆に9R・トルマリンS(外回り1600m)は超スローに落とした断然1番人気クリスティが逃げ切り。続く10R・壬生特別(内回り1200m)も1番人気エレヴァートが前半3F35秒5〜後半3F34秒5とペースを落として逃げ切り。道中のラップを考えると、この2戦だけ見て内優位と考えるのは早計かもしれないが、エレヴァート騎乗の武豊騎手は最後の直線は内ラチ沿いを通っており、少なくとも「中〜外差し」がよく決まった先週とは傾向が微妙に変わっている。ただ、この10Rの勝ち時計が「1分10秒0」。良馬場なら「1分8秒台」は出せるメンバー構成で、金曜までに降った雨の影響は明らかに残っていた。

 日曜も雨の心配はなく、降水確率も10%と低い。日曜は「良」からスタート。土曜より速い時計が出るだろう。それでも、前2週で傷んだ影響で例年の秋の高速京都の設定にはならない。内寄りの芝の傷みは確実に進んでいる。菊花賞は外回り3000mを使用。最後の直線の攻防は傷んできた内は避け、先週同様に「中〜外伸び」になる可能性が高いと見ている。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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