スマートフォン版へ

【天皇賞・秋予想】天皇賞秋は、ダービーでは相性の悪い欧州型ノーザンダンサー系に注目

  • 2020年10月30日(金) 19時00分
今週末は天皇賞・秋!
昨年的中の亀谷が今年はどの馬に◎を打つのか!?
レース前日までに公開予定。以下よりぜひご覧ください。
亀谷敬正の予想を見る

さらに、11/3(火)の大井JBC予想にも登場!
地方予想はこちらからご覧いただけます。
亀谷敬正の地方予想を見る

欧州型の馬力がダービーよりも必要とされる


 天皇賞秋にも関係のある話題ですし、何よりも大きな感動を与えてくれた菊花賞をまずは振り返ります。

 菊花賞は欧州血統。中でもサドラーズウェルズとロベルトを持つ馬に有利な馬場。だからこそアリストテレスを本命にしましたし、コントレイルは不利な馬場。それでも根性で勝ち切ったコントレイルの強さ。エスコートした鞍上に脱帽。感動しました。少々目減りした払戻金も観戦料としては安いものです。

 それでも、三冠レースを振り返ってみれば、コントレイルのベストパフォーマンスは日本ダービー。欧州的要素が薄い血統が走りやすいレースでした。

 コントレイルはディープインパクト産駒。同馬を含めて6頭の産駒がダービーを優勝していますが、欧州の名種牡馬でノーザンダンサー系のサドラーズウェルズ、デインヒルを母系に持つ馬は1頭もいません。

 サドラーズウェルズ、デインヒルが欧州で主流血統になったのは、欧州で要求される適性にマッチしていることに加え、主張(適性の遺伝力)が強いから。日本ダービーの舞台では欧州適性を主張しすぎてしまうのは、適性面でも不利に作用するわけです。

 ところが、天皇賞秋は、ダービーとは一転して欧州型の馬力がダービーよりも必要とされるレース。欧州型ノーザンダンサーを主張した方が有利だからこそ、欧州型血統の好走率がダービーよりも高いのです。

 さらに興味深いのは、天皇賞秋を優勝したディープインパクト産駒はスピルバーグただ1頭であること。母母父はサドラーズウェルズ。散々書いたようにダービーでは相性の悪い種牡馬。なお、スピルバーグは公開した最終予想で本命に推奨しました。天皇賞秋とダービーで要求される方向性の違いとディープ産駒の性質も当時から意識していたことが大きな理由です。

 昨年の天皇賞秋で2着に走ったダノンプレミアムも母系に欧州型ノーザンダンサー系のデインヒル。ダービーでは1人気に支持されるも6着。ダービーと天皇賞秋では欧州型ノーザンダンサー系の重要度が大きく変わることを示してくれる典型的な1頭。

 ブラストワンピースの父ハービンジャーも父父がデインヒル。同馬もダービーでは2人気に支持されましたが5着。当時は単行本「血統の教科書」が発売された直後で「デインヒル、サドラーズウェルズはダービーには合わない」と書いたものの、いきなり教科書破りをされてしまうんじゃないか?と心配したものですが(笑)やはり合いませんでした。それでも5着に走ったのは能力が高い証拠。

 ブラストワンピースの牝系にツルマルグラマー。フジキセキの血を引く大型馬。フジキセキは母系に快速血統のインリアリティ。加齢で筋力が増えるに連れ、短距離指向になります。牝系の影響でブラストワンピースが2000m以下の広いコースが向いていたとするならば、近走はまったく合わない条件に出続けていたことになります。同馬は1番ゲートで3勝。ワンが名前につくから1番が好き。

 というよりも、前向きなスピードがあるので内枠だと前を壁にしながら出していけるメリットが大きいのだと思います。今回もゲートワンでそのような競馬ができれば、見せ場以上も作れるのではないでしょうか。

著しい成績を挙げ、殿堂入り予想家となった亀谷敬正の天皇賞・秋予想はレース当日までにウマい馬券で公開!

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
ウマい馬券にて『血統ビーム』の予想提供中

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング