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【JBC予想】JBCではディープインパクトとは異なる名配合が爆発!?

  • 2020年11月02日(月) 18時00分
 いよいよ明日に迫った大井・JBCクラシック!血統予想の重鎮である亀谷敬正がJBCや大井コースの血統傾向を解説。そんな特別コラムを今回は無料公開でお届けします。

 さらに、最終決断はウマい馬券地方版にてご覧いただけます。以下よりぜひご覧ください。
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パワーとガッツに優れたノーザンテーストの血


 今年は牝馬、牡馬ともに無敗の三冠馬が誕生。コントレイル、デアリングタクトには、サンデーサイレンス産駒のダービー馬(ディープインパクト、スペシャルウィーク)の血が入っています。ところが、2頭ともに首位種牡馬を10年以上獲得したノーザンテーストの血は入っていません。

 サンデーサイレンスとノーザンテーストの配合馬でクラシック勝ち馬は1頭のみ。父ノーザンテーストの繁殖がサンデーサイレンスとの配合でダービー馬を出せなかったのは、加速力とパワーが勝ち過ぎてしまうため、東京芝2400mで必要な直線の伸びを失ってしまうためです。

 しかしサンデーサイレンスとノーザンテーストはいずれも日本の競馬で長年、トップの座に君臨し続けた種牡馬。クラシックに合わなかっただけで、両方の血を持つ馬の潜在能力が低かろうわけはありません。

 ノーザンテーストを持つ馬は、前出したように加速力とパワーに優れています。タフな馬場で減速を強いられても、リカバリーできるパワーとガッツにも優れています。

 また、ノーザンテーストを持つ馬はキャリアを重ねることが競馬への強さにもつながる特徴も。母系にノーザンテーストを持つサンデーサイレンス産駒ステイゴールドは50戦目でG1を優勝。母父ノーザンテーストのサンデーサイレンス産駒ダイワメジャーもキャリアを重ねた6歳でGIを2勝しました。この特徴もフレッシュ(キャリアの少なさ)が重要なディープインパクトやヘニーヒューズとは真逆。

 そして今年のJBCデーは「ノーザンテーストの血を持つサンデー系種牡馬」が輝きそうです。

 レディスクラシックに出走予定のマルシュロレーヌ。スプリントに出走予定のジャスティンはいずれもオルフェーヴル産駒。サンデーサイレンスとノーザンテーストを両方持つ馬。

 マルシュロレーヌの祖母キョウエイマーチは桜花賞に加えてNARのGI南部杯でも2着。ジャスティンの母シナスタジアはスプリントと同コースの大井ダート1200mを3馬身差の圧勝。いずれもNARの砂適性も高い牝系。2頭の管理調教師はいずれも矢作師。競馬場、種牡馬問わずに超一流馬を出すその仕事は、調教師…ではなく調理師に例えるならば、和、洋、中すべてのレストランで三ツ星を獲得するような偉業ではないでしょうか。

 クラシックに出走するチュウワウィザードの母父はデュランダル。サンデーサイレンスとノーザンテーストの配合馬。

 またスプリントには、前出したダイワメジャー産駒のブルドッグボスも出走。管理するのは小久保調教師。クラシックにはセンチュリオンをエントリー。同馬の祖母サンデーエイコーンもサンデーサイレンスとノーザンテーストの配合馬。素材(血)の素晴らしさは、それを引き出す名調教師に常に教えてもらう。そんなことも改めて実感するJBCになりそうです。

 レース体系と競馬場の設計さえ変えれば、輝く名血の方向性は大きく変わります。JRAのレース体系と競馬場によって作り出された名血が必ずしもNARの名血とは限りません。

 確かなことは、レベルの高い名血を育むエネルギー源は賞金だということ。その賞金を生み出すのは我々競馬ファン。いわば我々競馬ファンの馬券の積み重ねが競走馬の血統の源。NARの馬券も大いに楽しみます!

JBCの最終予想印・買い目はウマい馬券地方版で公開!

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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