スマートフォン版へ

【エリザベス女王杯予想】レコードの出る高速馬場に対応できる瞬発力が必要

  • 2020年11月14日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

 阪神は開催2週目で先週と同じAコース使用。内寄りの芝の傷みもほとんどなく、前開催の阪神(6、7月)とは一転して速い時計が出る絶好馬場になっている。

 2歳コースレコードの決着となった土曜11R・デイリー杯2歳Sの1、2着馬の通った位置が象徴するように内、外の馬場差がない分、内寄りでロスなく立ち回る馬が有利。例年京都開催6週目に行われるエリザベス女王杯ではやや時計が掛かり、外からの差しが届く年もあるが、今年は例年の女王杯とは異質の舞台設定といっていい。

 土曜は、芝競走は6鞍施行(障害レース除く)。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「1番手、2番手、1番手、4番手、5番手、2番手」と明らかに前に行った馬が有利だった。ちなみに優勝馬の馬番は「1番、4番、8番、3番、2番、5番」と少頭数の競馬があったこともあるが、内枠優位に立ち回る競馬が目立った。

 とにかく速い時計が出ているのが特徴。前に行った馬が簡単には止まらないので、4コーナーである程度の位置にいないと差し切るのは容易ではない。

 エリザベス女王杯の参考になるのは土曜9R・岸和田S(内回り2000m)だろうか。逃げた4番人気ダノンマジェスティが前半5F59秒4(レース後半5Fは59秒0)の平均ペースで粘りに粘り、道中4番手にいた断然人気ポタジェがゴール寸前で届いた。勝ち時計1分58秒4は、3勝クラスの高額条件を考慮しても速い。

 土曜の時計の出方からすると、エリザベス女王杯はよほどスローにならない限りは「2分11秒台」の高速決着が濃厚。ある程度位置を取りたい現在の芝状況を考えると、ラッキーライラックなど外枠の馬は試練になる可能性もある。メンバー的にも極端な乱ペースはなく、中〜外からの外差しは利きにくい。高速決着に対応できる瞬発力系が優位だろう。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング