外枠不利はすっかり過去のものに
先週のエリザベス女王杯はラッキーライラックが大外枠を克服して勝利したが、今週のマイルCSでもまた、外枠には注目する必要がある。
阪神競馬場も改修されて14年が経過し、若いファンはかつての芝1600m外枠不利の時代を知らないかもしれない。桜花賞などは特に枠順が明暗を分けたものだが、改修によって阪神芝1600mは極端から極端というか、馬券的には内枠が狙いづらい、穴は外枠から出やすいコースとなった。
改修以降、オープン特別以上で出走頭数14頭以上となったレース(全87レース)を対象にした枠番別成績が以下の通りである。
勝率や複勝率でもうっすら外枠有利の雰囲気はあるが、それ以前に1〜3枠の回収率がかなり低い。人気馬が地力で馬券圏内に入ってくることはあるだろうが、このゾーンから積極的に穴を狙おうということにはならない。
これを単勝10倍未満の馬に限定して枠番別成績を採ると、このような差異はほとんど感じられない。一方で単勝10倍以上の馬限定だと、勝率・複勝率も含めて1〜3枠の回収率は単16%・複34%とかなりひどいことになる。7〜8枠は単133%・複103%である。
グランアレグリアやサリオスが内枠に入ったところで嫌う必要はないが、狙っている穴馬がいる方はその馬が外枠に入るよう祈ったほうがよいだろう。