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【祝!牡馬三冠】矢作調教師×金羅助手「同じ持ち乗り助手だっただけに“考えられないほどの重圧”」/第2回

  • 2020年11月19日(木) 18時02分

三冠達成の単独インタビューと聞いて、取材現場に登場したコントレイルの金羅隆持ち乗り助手。しかし、これは厩舎のボスである矢作芳人調教師が仕掛ける壮大なドッキリ! 騎手とも調教師とも違う重圧の中で三冠達成に導いた金羅助手を労おう! というのが本当のテーマ。

前回、矢作調教師がサプライズで登場し、ここからは金羅助手との対談がスタート。「まさかあんなに一気にくるとは…」、百戦錬磨の矢作調教師をもってしても、予想外だった本番当日の緊張感。ダービー、菊花賞でのお互いの様子を、今だから赤裸々告白します。

(取材・構成=不破由妃子)

「競馬場に着いたらもう…えずいてえずいて(笑)」


──改めまして、矢作先生、金羅さん、三冠達成おめでとうございます。

矢作金羅 ありがとうございます。

──金羅さんにも最初に伺ったのですが、まずはレース中の心境を教えてください。

矢作 スタートからスタンド前までは割と安心して見ていて、これで負けたらしょうがないなと思っていました。あとから見ると、その時点で少し力んでいたけど、肉眼で見ているぶんには折り合っているように見えたので。

──先生は双眼鏡を使わないのが主義。

矢作 そう、俺は使わないから。むしろ、後ろでサトノインプレッサが引っ掛かっていたので、そっちが気になって(笑)。コントレイルに関しては、向正面の半ばあたりでモニターに映ったときに、「あ、力んでいるな」と感じたけど、まぁ許容範囲かなと思っていました。で、4コーナーで外に出した時点で「勝ったな」と。

──外のアリストテレスはすでにルメール騎手の手が動いていたのに対し、福永騎手は持ったままでしたものね。

矢作 うん。だから、直線であんなに苦戦するとは思わなかった。

──先生に密着した『バース・デイ』(TBS系)を拝見しました。直線では短く二度ほど叫んで、ゴールしたあとは涙、涙で…。

矢作 自分では、声も出なかったなと思っていたんだけど、映像を見たらやっぱ出てたな(苦笑)。金ちゃんはバスのなかで見ていたの?

金羅 はい。モニター越しに見ていたんですが、最後の直線は声も出なかったです。

矢作 でもね、勝ったら泣くだろうなと自分でも思ってた。泣きそうな予感がしてた。ダービーのときはそうでもなかったんだけど。

GIドキュメント

▲矢作「勝ったら泣くだろうなって、泣きそうな予感がしてた」 (C)netkeiba.com


──それは、“三冠”の重みゆえですか?

矢作 重みというより、今現在に至っても、あまり現実のこととは思えないというのが正直なところで。もともと俺は競馬ファンで、競馬が好きでこの仕事をしているので、三冠なんて雲の上の出来事、夢のまた夢だったからね。

 なんていうのかなぁ、自分がそこにたどり着けるなんて、あり得ないことでさ。たとえば、メジャーで俺が最優秀選手になるみたいな(笑)。それくらいあり得ない話だと思っていたから。

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