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【ジャパンC・京都2歳S・京阪杯予想】今週はジャパンC含め3重賞!注目馬の状態を解説!

  • 2020年11月25日(水) 18時00分

三冠3頭の中で最もいつもと同じ調整過程を辿っている馬とは!?


 いよいよ、今週はジャパンC。すでにかなりの盛り上がりを見せていますが、驚いたのはnetkeiba.comのコンテンツ。GIドキュメントにて『三冠トレーナー緊急zoom対談』が公開されています。

 こんな大一番ともなれば、ピリピリしたムードになって「どうしてライバルと対談しないといけないんだ」と断られても不思議ではないのですが、きっと3名の調教師が「競馬が盛り上がるなら」と協力していただいたのでしょう。本当にありがたいことです。

 このご厚意を考えれば、3頭に頑張って、ゴール前での接戦に期待したいところ。ですが、シビアにこの3頭の調教内容を見た時には評価に大きな差が出るというのが調教捜査官としての印象。そのあたりは当コラム、重賞捜査網、ウマい馬券でしっかりと明記したいと思いますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

【京都2歳S/ラーゴム】

 前走アイビーSでは初めての左回りや前日輸送などをしっかりこなしての2着。勝ち馬との着差を考えれば、ほぼ勝った内容といってもよいと思います。そこから中4週のローテーションになりますが、栗東坂路とCWを併用して、追い切り本数は豊富。1週前追い切りのCWでの併せ馬でもしっかり動けていました。

 最終追い切りも先週と同じく、CWで武豊騎手が跨っての併せ馬。ステラリアが大きく先行していたため、4コーナーでは追いつくかどうかという感じでしたが、きっちりと馬体を並べてのゴール。手応えはやや劣勢にも見えましたが、こちらもまだまだ手応えに余裕はありました。6F86.6〜5F69.9〜4F54.4〜3F40.2〜1F12.5秒と少し遅くなりましたが、動きを見れば問題はなさそう。ただ、本当に素晴らしく見えた前走時よりも落ち着いた内容になったことも確かです。

ラーゴム

本当に素晴らしく見えた前走時よりも落ち着いた内容のラーゴム


【ジャパンC/コントレイル】

 前走後は大山ヒルズに放牧へ出されており、栗東へ帰厩してからはその週末に栗東坂路で時計を出します。ここまでは順調と思いましたが、1週前追い切りのCWが併せ馬で遅れ。これまで遅れたことがない併せ馬を遅れたところに「前走の疲れが残っているのかな」と思ったことは事実。実際、陣営のコメントを見ても、この動きに関してはネガティブな発言が出ているので、そこからどんな変化になるのかと注目していました。

 先週金曜日や全休日である11月24日の坂路調教にも福永祐一騎手が跨ったのは、そのあたりを確認する意味もあったのでしょう。そして、今回は最終追い切りにも跨ったようで、その坂路での時計は4F53.3〜3F38.7〜2F24.7〜1F12.2秒。数字的には申し分ないと思いますが、あとは走っている時の雰囲気。これについては重賞捜査網の方で解説したいと思います。

コントレイル

数字的には申し分ないコントレイル(11月18日撮影)


【ジャパンC/デアリングタクト】

 秋華賞から中5週というローテーション。1週前追い切りは前走時と同じくCWで単走。その動きは素晴らしく、ここまで順調に来ているという印象を受ける走りでした。追い切り前の運動をじっくりと見ることができましたが、調教助手が騎乗している時はかなりおっとりとしていましたが、松山弘平騎手が跨ると走るモードに変身。といっても焦れ込むわけではありませんし、このオンオフが前走の疲労を引きずっていない要因かも知れません。

 最終追い切りは坂路。4F54.7〜3F39.7〜2F25.7〜1F12.7秒。判を押したかのような前走とほぼ同じ、きれいな加速ラップ。力関係はともかく、三冠3頭の中で最もいつもと同じ調整過程を辿っているのはこの馬で間違いないと思います。

デアリングタクト

きれいな加速ラップで駆けたデアリングタクト(11月18日撮影)


【ジャパンC/ワールドプレミア】

 昨年の菊花賞馬であり、昨年の有馬記念3着。その実績はここで上位といってよいと思いますが、ポイントになるのは11ヶ月ぶりとなる実戦。10月末からじっくりと乗り込んではいますが、11月前半まではプール調教を取り入れながらの調整。このあたりは昨年なかったパターンだけに、やはり久しぶりの出走となるにあたって、これまでとは違う部分があります。

 ただ、1週前追い切りがCW、最終追い切りが坂路というのは菊花賞や有馬記念と同じ。最終追い切りの時計は4F55.8〜3F40.5〜2F26.4〜1F12.9秒と地味なのもGI好走時と変わりありません。調教内容としては、大きな変化なく仕上げてきたと思いますが、あとは久しぶりの実戦でこのメンバー。そこがポイントになるでしょう。

【京阪杯/カレンモエ】

 前走3勝クラスを勝ち上がって、ようやくのオープン入り。父ロードカナロア、母カレンチャンという、安田隆行厩舎ゆかりの血統がやっと大舞台に向けての一歩へたどり着いたといったところだと思います。

 中間の追い切り内容は順調。特に1週前追い切りの坂路ではダノンスプレンダーを相手に闘争心に満ちた表情で駆け上がり、手応え一杯となる相手を置いていく動きを見せました。力強さもスピードもまだまだ上昇中といった感じ。

 ここがマックスではないと思いますし、そうあっては困る部分もありますが、とにかく一戦ごとに強くなっているのは間違いありません。最終追い切りは26日に行われるようですが、前走時のように4Fで速い時計が好走のひとつの目安になるでしょう。

◆次走要注意

・11/22 2歳未勝利【メイショウトリプル】(9人7着)

 最終追い切りが栗東坂路で4F51.2秒という自己ベスト更新のスピードを見せていたので、本命に推しました。勝ち馬の後ろに付けるポジションでしたが、内回りということもあり、少し差し遅れた形。ただ、ジョッキーはうまくエスコートしてくれたと思いますし、このレースができるなら、芝1400mでも対応できそうです。

[メモ登録用コメント] [芝1400m]最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け。

◆開催おすすめの調教適性

<東京ダ1400m>
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
◎最終追い切りが栗東坂路で3F目以降12.5秒以下
○最終追い切りが美浦坂路で3F目12.9秒以下
○1週前追い切り、最終追い切りともトラック馬場で併せ馬を同入か先着
☆追い切り本数の多い坂路もしくは併用系統の調教タイプ

 これだけたくさんの条件があれば、該当馬が多くなってしまうケースも出てきます。そんな時はクラスが上になればなるほど重視してほしいのが「☆」。先週の霜月Sでは1着から3着までは標準多め併用、標準多め坂路、標準多め坂路でしたが、9番人気と13番人気が好走しています。

 このレースの翌日、11月23日の1勝クラスでは標準多め併用のソランが1着。単勝77.9倍の激走を見せており、良馬場であるかぎりは☆を最重要視してよいと思います。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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