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【チャンピオンズC予想】枠番が大きなカギを握る一戦!

  • 2020年11月29日(日) 18時00分

■チャンピオンズC(GI・中京ダ1800m)フルゲート16頭/登録18頭


★3行でわかる! チャンピオンズC 攻略の糸口

1.コースやレースの傾向から「チョイ荒れ狙い」がオススメ!
2.枠番は完全に「内>外」。真ん中よりも外の馬は大幅割引
3.勝ち馬はすべて交流重賞組。人気薄は偶数馬番を重視!

データ特注推奨馬
 ★現時点ではなし

 過去6年分のデータでは分析が難しい面もあるが、それでも断言できるのが、完全に「内>外」であること。これはレースだけでなく、コースの傾向にも合致する。その差の大きさは、馬番01〜08番が引けるかそれとも馬番09〜16番になるかで、天と地ほどの差があるといっても過言ではないレベル。何よりも重視すべきファクターといえる。

 人気馬も相応に強いのだが、1番人気が1勝しかしていないというのは気がかり。実際にデータを見ても、人気馬が2〜3着に取りこぼすケースが目立つ。今年のクリソベリルは、おそらく単勝1倍台の圧倒的な人気に推されるだろうが、それでも過信は禁物。7〜9番人気や10〜12番人気など、穴馬を積極的に狙っていく価値アリのレースである。

 あとは、勝ち馬がすべて「前走交流重賞組」であり、中央のトライアル経由で出走した馬がイマイチな結果に終わっていること。基本的には先行勢優勢だが、後方からの追い込みも届いていること。6歳馬が侮れない結果を残していること。なぜか偶数馬番が人気でも穴でも強いことなども、押さえておきたいレースの「ツボ」だ。枠番が重要すぎるレースなので、現時点でのデータ特注推奨馬はナシとした。

【コース総論】中京ダ1800m

・コースの要所!

★4〜6番人気や10〜12番人気に妙味アリ。高配当狙いも十分に可能なコース。
★内外で勝率に大きな差が存在。1着馬は「真ん中よりも内」重視で選びたい。
★最後の直線が長く決め脚も必要だがハッキリ先行勢優勢。逃げ切りも多い。





 ホームストレッチにある上り坂の「途中」がスタート地点で、最初のコーナー進入までは約250mほどの距離がある。多頭数でのレースだと、外枠から前に行くのはそう簡単ではなさそうだ。起伏もそれなりにあり、約410mある最後の直線に設けられた上り坂もなかなかのキツさ。総合力を問われるダートコースといえるだろう。

 まずは人気別成績から。1番人気など人気サイドは堅実な結果を残しているが、それと互角に張り合っているのが4〜6番人気。単勝適正回収値の差などを考えると、妙味はこちらのほうがあるはずだ。また、10〜12番人気もかなり優秀な内容。レースによっては、思いきってここから入る手もあるか。

 枠番については、「内枠有利かつ外枠不利」という結論に。最初のコーナー進入まであまり距離がないというのが、このような結果が出ている要因だろう。とくに差が大きいのが勝率と単勝適正回収値で、単純に内外を比較したデータでも大きな差が出ている。1着候補に関しては、「真ん中よりも内」に入った馬から選ぶべきだと断言しよう。

 脚質面は、ダートコースらしく先行勢が優勢。最後の直線の長さや急坂の存在からけっこう差せそうなイメージで、実際に上がり上位馬が好成績でもあるのだが、上位争いをしているのは4コーナーを5番手以内で回った先行勢ばかりだ。クラスが上がっても「差せなくはないがイメージほどは差せない」結果となることが多い。

【レース総論】チャンピオンズC(GI) 中京過去6回

・レースの要所!

★1番人気は過去6年で1勝だけ。7〜9番人気など、穴を狙っていくのも面白い。
★やはり内枠有利かつ外枠不利。とくに馬番01〜04番は内容のよさが目立つ。
★基本的には前優勢も、追い込みが届く。年齢別では3歳馬と6歳馬が好成績。
★勝ち馬はすべて前走が交流重賞だった組。最後の取捨に迷ったら偶数重視。










 中京に舞台を移して、今年で7年目。レースの平均配当は、単勝1792円、馬連4333円、3連複1万4262円と標準的である。けっこう堅く決まっているイメージだったのだが、1番人気で勝ったのは2018年のルヴァンスレーヴだけ。人気馬が、2〜3着に取りこぼすケースが目立っている。7〜9番人気や10〜12番人気など、人気薄を積極的に狙っていく価値アリのレースだ。

 かなり重視したいのが「枠番」。コースデータでも大きな偏りが出ていたが、レースデータはそれ以上だ。完全に「内>外」という結果で、馬番09〜16番はトータル[1-3-2-39]で勝率2.2%、連対率8.9%と絶不調。単勝適正回収値29.5、複勝回収値39と回収値も非常に低く、手を出しづらい。枠番が真ん中よりも内か外かで、天と地ほどの差があるといっても過言ではない。

 脚質面もコースデータと同じく、基本的には先行勢優勢。ただし、4コーナーを11番手以下で回った追い込み勢に5回の馬券絡みがあるように、差しや追い込みも届く。このあたりは、道中のペース次第だろう。とはいえ、上がり最速の馬よりも2位の馬のほうが好内容というのは、前が有利なコース&レースでよく見られる特徴。やはり、軸足は「前」に置くべきだ。

 年齢別では、3歳馬と6歳馬が好内容。ただし、これはデータ母数の不足による「単なる偏り」である可能性が高い。実際には、「年齢による成績差は小さく6歳馬でも買える」というのが正解だろう。そして前走レース別では、前走で交流重賞に出ていた組が圧倒的な強さを見せている。みやこSや武蔵野Sなど、中央のトライアルを経由してきた組は、2〜3着にくるのが精一杯のようだ。

 また、前走での評価がそのまま今回の結果につながるというのも、大きな特徴。前走が6番人気以下だった馬は、1頭たりとも馬券に絡めていない。それに対して、前走が6着以下だった馬は、多少の巻き返しがある様子。ちなみに、前走6着以下から好走した馬には「前走が中央の重賞だった」という共通項があるので、覚えておきたい。

 好走の理由がよくわからないアノマリー系コーナーから、今回は「馬番ネタ」をお届けする。全体でみても「偶数馬番>奇数馬番」なのだが、その傾向がより強いのが、6番人気以下の穴馬だ。偶数馬番[2-2-1-27]に対して奇数馬番[1-0-1-25]と、明暗ハッキリ。人気薄の取捨などで迷った際には、ぜひこのデータを思い出してほしい。

 最後に騎手関連データだが、こちらは目立った傾向なし。人気数に関しては乗り替わり組を狙ったほうがいいかもしれないが、断言できるほどの差ではない。外国人騎手が好成績であるのも、短期免許組がいない今年に関してはアテにならず。騎手や騎乗パターンに関しては、あまり気にしなくていいと思われる。

【血統総論】


 血統面は、ゴールドアリュール産駒だけをプラス評価の対象とした。パッと見たところではヨハネスブルグ産駒やケイムホーム産駒が好成績なのだが、出走数の少なさや「同じ馬が何度も好走している」点を考慮すると、高評価には至らない。コース適性が高いといえるのは、これだけの出走数がありながら高い信頼度と回収値をキープしている、ゴールドアリュール産駒だけである。

★特別登録馬 総論×各論

 まさに最強馬決定戦と呼ぶにふさわしいジャパンカップが終わり、今度は中央ダートの王者決定戦であるチャンピオンズCが、中京で開催される。1番人気は間違いなく、国内無敗のダート王クリソベリル。そこから大きく離れて、サンライズノヴァ、カフェファラオ、アルクトスなどが「二番手グループ」を形成するカタチとなりそうだ。

 しかし、冒頭でも述べたように、チャンピオンズCは「枠番」が超重要なレース。外枠の馬がまったく来ないわけではないが、不利であるのは明白だ。道中のペースが速くなりそうな組み合わせなので、結果的に外のほうが乗りやすかった──といったケースもあるかもしれないが、そのあたりも現段階では判断しかねる。

 というわけで、1週前の段階では「無理ッス」と言いたい気持ちでいっぱいなのだが、そうもいかないので結論は出す。トップ評価はいたって素直に、昨年の勝ち馬でもあるクリソベリルだ。前走のJBCクラシックで見せた強さは圧巻のひと言で、もう完全に能力が違うとしか言いようがない。それでいて、陣営が「トモがまだ緩く未完成」と言い続けているのだから、本気でモノが違う。

 二番手評価にサンライズノヴァ。武蔵野S組の大不振など懸念材料はあるが、決め脚の鋭さは6歳の暮れになっても健在。かなり前が速くなる可能性がある組み合わせなのは、展開に左右される面のある本馬にとって大きな福音となる。あとは、当日4〜6番人気あたりになりそうなのも魅力的である。差し優勢と読むなら、この馬が筆頭格か。

 三番手評価にクリンチャー。こちらもレースと相性の悪い「前走中央重賞組」なのだが、持ち味を存分に発揮したみやこSの内容はなかなかのもの。ハイペースを前受けしてそのまま押し切れるような底力は、GIの舞台では大きな武器となる。後続もツキバテするような激流となれば、この馬が浮上してくる可能性は大。デキのよさも目立つ。

 そして、四番手評価にカフェファラオ。ルメール騎手がゴールドドリームではなく、タイムフライヤーでもなく、この馬に騎乗予定というのはやはり大きい。ここに入ると実績的には格下だが、そのポテンシャルの高さは誰もが認めるところ。前走で無事に賞金を加算できたことで、ここ一本に絞った入念な仕上げでレースに臨める。

 最後に、五番手評価でチュウワウィザード。地方の深いダートのほうが向くタイプだが、昨年のチャンピオンズCでは0秒3差の4着に好走している。前走のJBCクラシックはクリソベリルに完敗だったが、二番手グループとは能力差もなく、互角以上に張り合えて何の不思議もないはず。叩かれての上積みも大きく、好走が十分に期待できそうだ。

 とはいえ、この評価も枠番次第でガラッと変わる程度のもの。まったく名前をあげなかった馬を最終的に買っている場合もあると思うので、そのあたりはご了承いただきたい。普通に考えれば「クリソベリルからの相手探し」だが、本馬が外枠に入ると、紛れる可能性が一気に高くなるはず。まずは枠番の発表を楽しみに待ちたい。


■総論×各論・先々週の馬券回顧



トリガミの見本みたいな馬券だな(#^ω^)ビキビキ

 おおむね評価通りに決まったというのに、なぜか手広く勝負して豪快にトリガミ。つーか、グランアレグリアさん強すぎデスヨ(絶句)。ロードカナロアと勝負しても互角以上に張り合えそうな強さで、インパクトという点ではコントレイルやデアリングタクト以上。来年の走りがメチャクチャ楽しみですね、これは。

※コース&血統データは2016年以降、レースデータは2014年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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