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【阪神JF・中日新聞杯・カペラS予想】今週は2歳女王決定戦!! 土日3重賞の出走予定馬の調教を分析!

  • 2020年12月09日(水) 18時00分

ソダシは力強い動き!! ただ他にも魅力的な馬が...!?


 先週のチャンピオンズC。1番人気クリソベリルが4着に敗れ、今秋JRAでのGIの1番人気の連勝がストップしました。それでもここまでの1番人気の成績は[7-0-0-1]で単勝回収率165%、複勝回収率105%。とんでもなく優秀な数字になりますが、ちなみに「2020年」のJRAでのGI(障害含む)成績は[14-3-1-3]ですから、やっぱり例年では考えられない数字です。

 これが通常の1番人気成績へと収束していくのか、それとも。そのカギを握りそうな、1番人気に支持されそうなソダシは追い切りの動きを見るかぎり、人気にふさわしい力強さを見せています。ただ、他にも負けていない魅力的な馬がいます。今の阪神マイルは外から差せそうで、結局はイン突きが着順を上げるような馬場でもありますから、枠順も大きな影響を与えることになるかもしれません。

【中日新聞杯/ヴェロックス】

 小倉大賞典で9着に敗れた後はここまでレース間隔をあけてきました。11月になって、坂路で時計を出し始めて、11月末からCWでの追い切りを併用。1週前追い切りは川田将雅騎手が跨り、3頭併せできっちり先着しています。

 最終追い切りもCWでジョッキーが騎乗。アウサンガテを追走していましたが、とんでもない加速力で一瞬にして追い抜かしてしまいました。時計が6F85.5〜5F69.9〜4F54.0〜3F38.9〜1F11.9秒と全体が遅いので、その分、終いが切れたという感じではあると思いますが、動きが良いのは間違いありません。ただ、前走時の最終追いでも動きは素晴らしかっただけに、これだけで判断できない面もあることは確かです。

ヴェロックス

とんでもない加速力を見せたヴェロックス(写真右、12月9日撮影)


【カペラS/ジャスティン】

 交流重賞で2勝を挙げていますが、今年の3月に中山ダート1200mでオープン勝ち。この調教内容を参考にすると、1週前追い切りが坂路で4F51.0秒と速い時計をマークして、最終追い切りは坂路で4F54.3秒と遅い時計でしたが、4F目最速ラップを踏んでいます。このバランスがベストだと判断すれば、今回の1週前追い切り、坂路4F51.6秒は合格といったところでしょう。

 そして、最終追い切りは坂路4F53.4秒で1F12.0秒の4F目最速ラップ。調教内容としては、まず好走できる状態にあると思いますから、これで凡走するようだと58キロがこたえたということになるでしょう。

【阪神JF/ソダシ】

 デビューから2戦は函館と札幌での調整(デビュー前は栗東での追い切り経験あり)。前走が初めて、じっくりと栗東に腰を据えての調整でしたが、1週前追い切りCWでの併せ馬を見て、素晴らしく動く馬だと思いましたね。最終追い切りは坂路でしたが、時計は遅くても楽な動き。それできっちり結果を出しています。

 今回の追い切りもCWでは本当に素晴らしい内容。追い出してからギアがどんどん上がっていく走りが前走の上がり33.9秒のスピードなのかもしれません。今回の最終追い切りは前走時よりも坂路2F時計が遅くなりましたが、4F目最速ラップを踏めています。すんなり先行できるレースセンスも含めて、今回も安定した走りが期待できるはず。

ソダシ

安定した走りが期待できるソダシ(写真手前、12月2日撮影)


【阪神JF/メイケイエール】

 前走時は週中の追い切りに富田暁騎手が跨っていましたが、とにかく操縦が難しいんだろうなという印象。コーナーを逆手前で回ってみたり、ちぐはぐに思う部分がありながら、最後の直線ではしっかり伸びる走り。とんでもなくスピードがある馬なんだという印象でしたが、前走のレースは前半馬群に近づけないようにして、外を回すレース。それでいて、最後の直線はしっかり伸びるんですから、やっぱりとんでもない馬です。

 さすがに今回もあの前半をやっちゃうと厳しいような気がしますが、今回は追い切り時からクロス鼻革を着用。これによって、コーナーもスムーズに走ることができています。最終追い切りはCWで3コーナーから入場しましたが、馬場入り前に少しだけチャカついて、あとはスムーズ。やっぱり馬具の効果はあるようです。スピードをコントロールできるようになりつつある今なら、マイルもこなすような気がします。

メイケイエール

馬具の効果が感じられるメイケイエール(12月9日撮影)


【阪神JF/オパールムーン】

 休み明けで追い切り本数はCWと坂路を併用しているとはいえ5本。しかも併せ馬は4本中3本が遅れという内容。さすがに仕上がりが良くないと判断してしまいましたが、レース結果は2着。追い切りで見たイメージをそのまま評価してはいけないタイプなのでしょう。

 とはいえ、やっぱりCWでの1週前追い切りで新馬に遅れた動きは良い印象にはなりません。最終追い切りは坂路で4F59.5秒。終い重点だったとはいえ、前走時4F56.8秒よりもさらに3秒近く遅い数字。時計が出なくても、併せ馬で遅れても結果を出したことはありますが、さすがに高い評価というわけにはいきません。

オパールムーン

前走時より更に遅い時計だったオパールムーン(写真手前、12月2日撮影)


◆次走要注意

・12/5 2歳未勝利【モアナモーリス】(15人6着)

 前半は全くレースに参加できない感じでしたが、最後の直線は決して悪くない内容。もう少し先行できれば、確実に勝ち負けに参加できそうですし、ダートは合います。今後も調教量豊富な状態で出走してくれば。

[メモ登録用コメント] [ダート]追い切り本数多い調教タイプなら勝ち負け。

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝1600m>
◎追い切り本数が多い坂路の調教タイプ
○追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ
☆最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップ

 2019年冬開催は追い切りの本数と調教馬場が重要でした。それが◎○の調教適性になりますが、連続開催となった今年の冬開催阪神芝1600mは時計も重要。12月5日の新馬戦では、○に該当した馬の中でも、☆に該当した馬を優先評価して、ウマい馬券では◎▲で万馬券の馬連が的中。雨が降らず、スピードが必要な阪神マイルは調教タイプに加えて、ラップの踏み方も重要になりそうです。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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