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【朝日杯FS予想】デインヒルとキングマンボが強い阪神の朝日杯FS データで浮上するのはショックアクション&ドゥラモンド/望田潤

  • 2020年12月18日(金) 18時00分

昨年のサリオスなどデインヒル持ちが活躍している(c)netkeiba.com


 2014年から阪神芝外1600mで行われるようになった朝日杯FS。この阪神の朝日杯FSに強い血といえば、まずデインヒルがあげられるでしょう。ここ4年の勝ち馬のうち、サリオス(母母父タイガーヒル)、ダノンプレミアム(母母父デインヒル)、サトノアレス(母父デインヒル)と、3頭が母系にデインヒルの血を引いているのです。

 デインヒルの最大の特長といえば大きくて強靭な後駆。急坂コースの芝1600mで行われる2歳チャンピオン決定戦ですから、この強靭な後駆を得たマイラーに有利な舞台といえるわけです。

 もう一つ、朝日杯FSに強い血をあげるならばキングマンボでしょう。15年は1着リオンディーズ2着エアスピネル、キングカメハメハ産駒のワンツーでした。19年2着タイセイビジョンや17年2着ステルヴィオもキングマンボの血を引いています。

 今年の出走馬でデインヒルの血を引くのは、アスコルターレ、グレナディアガーズ、ショックアクション。キングマンボの血を引くのは、ドゥラメンテ産駒のアスコルターレ、ジュンブルースカイ、ドゥラモンドに、キングカメハメハ産駒のホウオウアマゾンです。

 いっぽう戦績やローテからみると、過去5年の勝ち馬はいずれも前走芝1600m以上のレースを勝っており、リオンディーズ(芝2000mの新馬勝ち)以外の4頭は芝1600mの重賞か特別レースを勝っての参戦でした。先にあげた馬たちで、前走芝1600mの重賞・特別レースを勝っているのはショックアクションとドゥラモンドの2頭。近年の傾向やデータでいえば、勝つのはどちらかということになります。ホウオウアマゾンも手堅い戦績ですが前走勝っていないのがどうでしょうか。デイリー杯2歳S・2着馬は阪神の朝日杯FSで[0-0-1-3]、みんな着順を下げています。

 1400mで勝ってきた馬は、朝日杯FSでは勝てないまでも好走した例は度々あります。最近だとタイセイビジョン(19年京王杯2歳S・1着→朝日杯FS・2着)、グランレイ(19年未勝利1着→朝日杯FS・3着)、タワーオブロンドン(17年京王杯2歳S・1着→朝日杯FS・3着)、モンドキャンノ(16年京王杯2歳S・1着→朝日杯FS・2着)などで、この4頭は1400m戦を差して勝っていた点が共通します。マイルに延びても、差しに回って好走できそうな裏付けがあったわけです。

 たとえばモントライゼのように京王杯2歳Sを先行して勝った馬は、18年ファンタジスト3人気4着、15年ボールライトニング4人気11着、14年セカンドテーブル11人気14着と振るいません。今年の場合、もみじSのアスコルターレや秋明菊賞のブルースピリットも先行して勝っているので、重い印はなかなか打ちにくいですね…。京王杯2歳S組ならば4角11番手から差して2着だったロードマックスのほうを上位視する手でしょうか。



■プロフィール
望田潤(もちだじゅん)
 育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍。現在はフリーで、大阪日刊スポーツなどに血統コラムを連載中。大手馬主の配合コンサルタントもつとめる。血統予想の面白さを広めるため、血統がモノを言う2歳〜3歳の重要なレースを中心に予想。

高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。ときに冷静に、ときに大胆に直球勝負で攻める予想家たちの熱き見解は必見。 関連サイト:ウマい馬券

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