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今年も応援ありがとうございました! ──2020年の競馬を終えて

  • 2020年12月29日(火) 18時01分
 今年最後の週は2鞍に騎乗し、メディシスが14着、タガノウィリアムが3着。勝利には届きませんでしたが、最後まで渾身の騎乗でレースを沸かせてくれた小牧騎手。2020年最後の『太論』では、その2鞍を回顧するとともに、コロナ禍の特別な年末年始、そして来年の抱負を語ってくれました。今年を締めくくる太節、とくとご堪能あれ!(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

来年こそ服部厩舎の馬で重賞、GIを目指したい!



──今年最後の週は、日曜日の阪神で2鞍に騎乗。8R(3歳上1勝クラス・ダ1800m)のタガノウィリアムは見せ場十分でしたね(2番人気3着)。

小牧 よう頑張ってくれたんやけどね。2着は欲しかった。最後に競り負けてしまったのが、すごく悔しかったわ。スムーズな競馬はできたけど、まだちょっと力んで走っているのと、今回は体も太かった。だから次はもっとよくなってきそうや。

──プラス12キロで502キロ。デビュー以来最高体重でしたね。

小牧 うん。中間にちょっとケガをしたみたいで。その影響やね。年明けに続けて使えるみたいやから、もう心配ない。それにしても、コンスタントによう走ってくれている。来年こそは勝ちたいね。

──もう1頭は、新馬(13着)に続き騎乗したメディシス(阪神1R・2歳未勝利・ダ1800m)。

小牧 ラデツキーと同じ馬主さんで、よく乗せてもらっているから頑張りたかったんやけどダメやったなぁ。なんせゲートが全然出ない(苦笑)。

──初戦もそうでしたが、ゲートが開いても固まっていて。

小牧 そうやねん。まずはゲートを出てくれんことには。あと、距離は短いほうがいいかもしれん。変わってくる可能性はまだあるからね。

──今年は233鞍に騎乗して10勝。一年を振り返って、ご自身の評価は? 来年の抱負も合わせてお聞かせください。

小牧 自分なりに精一杯やったと思う。とにかく体が大事なんでね。これからもやるべきことをしっかりやって、1鞍1鞍全力で臨もうと思ってる。もうちょっと数を乗りたい気持ちはあるけど、こればかりはどうにもならんからねぇ。たとえ1頭であっても、乗せてもらえるだけでありがたいと思いながら、必死に乗っていくだけです。まだ乗り続けたいからね。来年の抱負は、やっぱり一緒に大きいところを目指せる馬と出会いたい。ニホンピロマリブもいるしね。あの馬は走るわ。

──引き続き、騎乗される予定ですか?

小牧 うん。次も乗せてもらえそうやから、なんとか頑張りたい。

──よかった! マリブにはぜひ小牧さんとのコンビでクラシック路線に乗ってほしいです。

小牧 うん、頑張ります。続けて乗せてもらえるのは本当にありがたいね。マリブはもちろんやけど、来年こそ服部厩舎の馬で重賞、GIを目指せたら最高やなと思ってる。

──さて、小牧さんの年末年始といえば、師匠の曾和先生のお宅に行って、多田神社にお参りに行くのが恒例でしたが、今年はいつもとは違うお正月になりそうですか?

小牧 うん。今年はどこも行かへんことになった。ホンマは宮崎の実家に帰る予定で、温泉宿も予約していたんやけど、「帰ってこんほうがいい」って言われてね。それもそうやなと思ってキャンセルしたわ。今年は息子も帰ってくることやし、2日までずっと自宅で過ごしますわ。心置きなく飲んだくれられるね(笑)。

──ある意味、貴重なお正月になりそうですね。

小牧 考えてみたら、お正月を家族だけで過ごすのは、15歳で田舎から出てきて以来初めてやわ。確かに今年は、一生に一度の貴重な正月になるかもしれんね。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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