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【中山金杯予想】荒れる金杯は過去のもの、馬券はアタマ固定の紐穴狙い

  • 2021年01月04日(月) 18時00分

外枠は鍵だが、斤量増の馬はデータ的に有利


 かつては「荒れる金杯」という言葉があったが、過去10年の中山金杯は優勝馬がすべて5番人気以内。9番人気以下は2着1回・3着3回しかない。高配当を狙うならアタマ固めから3着が多少こじれる形を狙うのがせいぜいのところだ。

 ディープボンドはダービーと菊花賞で掲示板に載った実力派。好位からしぶとい競馬ができるのもセールスポイントだ。斤量もGII勝ちがあって56キロはお得に見えるが、4歳なので5歳以上に換算すると57キロ、今回だと2位タイのハンデに相当するということは認識しておきたい。

 ヒシイグアスはセール時1億円超の高馬。ここへきてやっと本領を発揮してきた。こちらも好位での競馬が視野に入るが、決め手ということだけならこちらのほうが上かもしれない。

 バイオスパークは福島記念を勝って今回ハンデが2キロ増だが、このレースは例年前走から斤量増の馬が好走している。今年の該当馬はこの馬と、福島記念2着のヴァンケドミンゴ。個人的にはこの2頭を重視した馬券を組む予定でいる。ただ、2頭ともこのレースではかなりマイナスの外枠を引いてしまい、特にバイオスパークは大外なのでそれをどう克服していくかが問題ではある。

 ダーリントンホールはダービー以来の競馬。状態面も心配ではあるが、共同通信杯組が軒並みその後パっとしない点がやや引っ掛かる。個人的にある程度人気の状態でこの馬を買うよりは、もう少し踏み込んだ複穴を模索したい。

 共同通信杯組でその後の成績が比較的良いのはココロノトウダイなのだが、重賞2戦では掲示板を外している。脚質はレースに合うと思うが、古馬重賞でどれだけやれるか。ハンデGIIIなのでレベル的に足りるという可能性はあるが。

 シークレットランも前走準オープン勝ち。中山の好走歴が豊富だし、関東リーディングをとった横山武史騎手のテン乗りもむしろ魅力的ではある。外枠なので軸にするまでは思い切れないが、シルシの対象にはしたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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