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京都金杯はGI・GIIで善戦してきた馬を重視したいが…

  • 2021年01月04日(月) 19時00分
 前回12月27日のWIN5は843万8440円の配当で決着。1レース目のフォーチュンC(阪神10R)を単勝オッズ61.5倍(15番人気)のスズカフロンティアが制し、99%以上の票がいきなり望みを絶たれてしまうという波乱の展開でした。

 もともと有馬記念デイはWIN5がよく売れるうえ、全体的に売り上げが回復しつつある昨今の“流れ”もあり、この日の発売金額は13億8635万7100円となかなかの数字に。初めてチャレンジしてみたという方や、久々に買ってみたという方も多かったんじゃないでしょうか。

 しかし、その大半は2レース目の有馬記念(中山11R)にすら進めなかったわけで、これが今後のWIN5人気にどう影響してくるのかは少々気になります。「こういう回もあるからWIN5は面白いな!」と、ポジティヴに再挑戦してくれる方が多いことを祈るばかりです。

 明日1月5日のWIN5は総出走頭数が75頭、総組み合わせ数が73万1136通り(月曜12時現在)。5レース中4レースがオープンクラスのレースですし、昨年末の“リベンジ”を期すにはちょうど手頃な回かもしれません。

【2021年01月05日発売分の1点予想】

中京09R 6.メイショウウズマサ
中山10R 7.ヒストリアノワール
中京10R 6.タイセイトレイル
中山11R 5.ショウナンバルディ
中京11R 14.タイセイビジョン

【1レース目 門松S(中京09R)】

 昨年の3回中京ダ1400mは、どちらかと言うと馬格のある馬が優勢。「前走の馬体重が490kg未満だった馬」は[6-3-7-104]で、3着内率は13.3%にとどまっていました。明け4歳で実績上位のメイショウベンガルあたりはともかく、ファシネートゼット・シェパードボーイらは過信禁物と見るべきでしょう。

 チャンスがありそうなのはホウオウスクラム・ロジヒューズ・メイショウウズマサなど。展開に恵まれる可能性も高いメイショウウズマサはしっかり押さえておくべきだと思います。

【2レース目 ジュニアC(中山10R)】

 近年は関西圏やローカル場のレースを主戦場としてきた馬が不振。「“東京・中山のレース”において3着以内となった経験のない馬」は2018年以降[0-0-0-14]と上位に食い込めていません。ビゾンテノブファロ・ヴィルヘルム・ヴェイルネビュラ・ジャンカズマあたりは扱いに注意したいところです。

 注目はトーホウボルツ・ヒストリアノワールの2頭。コース替わりが嫌われるようならば、配当的にも面白いんじゃないでしょうか。

【3レース目 万葉S(中京10R)】

 基本的に前走で先行していた馬が強いレース。「前走の4コーナー通過順が6番手以下、かつ前走の着順が5着以下だった馬」は2015年以降[0-0-2-29]、「前走の4コーナー通過順が6番手以下、かつ馬齢が6歳以上の馬」は2015年以降[0-0-1-27]と、それぞれ苦戦していました。レイホーロマンス・ブラックホールらは評価を下げるべきだと思います。

 今年のメンバー構成なら実績上位のタイセイトレイルが有力。あとはゴースト・アイファーキングズ・アンティシペイトあたりも侮れません。

【4レース目 中山金杯(中山11R)】

 キャリアが豊富過ぎる馬は過信禁物。「出走数が24戦以上の馬」は2015年以降[1-0-1-39]なので、カデナ・バイオスパークらは割り引きが必要です。

 また「“前年以降、かつJRA、かつ重賞、かつ牝馬限定以外、かつ3歳以上・4歳以上のレース”において4着以内となった経験のない馬」は2015年以降[0-0-3-47]。ヒシイグアスのように重賞を主戦場としてこなかった馬はもちろん、3歳限定の重賞でしか好走していないディープボンドのような馬も、扱いに注意すべきでしょう。

 ちなみに「“JRA、かつGI・GII、かつ牝馬限定以外のレース”において1着となった経験がない、かつ前走の着順が5着以下だった馬」も2015年以降[0-0-1-48]でした。

 これらの傾向から強調できるのはショウナンバルディ・ヴァンケドミンゴくらい。ショウナンバルディはコース替わりもプラスに働くと思います。

【5レース目 京都金杯(中京11R)】

 格の高いレースを主戦場としてきた馬が中心。「“前年4月以降、かつJRA、かつGI・GIIのレース”において9着以内となった経験のない馬」は2016年以降[1-0-1-39]と、あまり信頼できません。

 さらに「前走との間隔が中4週以上、かつ“JRA、かつGI・GII、かつ1600m以下、かつ出走頭数が15頭以上のレース”において3着以内となった経験のない馬」は2016年以降[0-0-0-29]、「前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.5秒以上だった馬」は2016年以降[0-3-0-47]。順調に使い込んでいる馬や実績馬、そして前走好走馬を重視したいところです。

 今年はすべての馬が何かしらの不安要素を抱えている難解なメンバー構成。ケイアイノーテック・ピースワンパラディ・レッドガラン・ボンセルヴィーソらも気になるところですが、展開に恵まれそうなシュリ・タイセイビジョンあたりをより高く評価すべきでしょう。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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