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【シンザン記念予想】昔ほど上位クラス組に信頼が置けないレース

  • 2021年01月08日(金) 18時00分

条件戦組のポテンシャルも侮れない


 昔は朝日杯組が強かったシンザン記念だが、最近では前走上位クラス出走馬ほど強いという感じではない。そのぶん条件戦組も走る余地が出てきている。

 人気はククナだろうか。前走はソダシの2着だし、他に重賞好走歴のある馬が少ないし、ルメール騎乗ということで頼るファンは多そうだ。上がりは確実に脚を使ってくる馬だし、左回りも経験済み。なにか不安材料を探すなら大外枠くらいだろうか。

 バスラットレオンは朝日杯4着。見せ場のある内容だった。近年朝日杯組がさほど強くないといっても4着は価値がある。また先行タイプの脚質でククナとはタイプが違うので、ククナ以外から入るという前提のときに有力候補になってくる。

 ロードマックスは単純に朝日杯の着順からバスラットレオンほど強くは推せないのだが、展開が強く作用した場合にはククナと組み合わせた馬券になりやすいかもしれない。

 レゾンドゥスリールは母がGI馬、鞍上もこのコースと相性の良い川田騎手。勝ってきた新馬戦は3ハロン目までが遅すぎて評価が難しいが、今回流れが速くなってもそれに乗っていけるならばチャンスがある。

 ダディーズビビッドはサウジアラビアロイヤルCの大敗を不良馬場のせいと割り切れれば魅力的な存在。今回のコースも2戦2連対だ。シンザン記念は1勝クラス組でも十分走れるレース。オッズ次第では中穴党に魅力的な存在となる。

 カスティーリャは勝ち切れずに未勝利勝ちに4戦かかったが、そのぶん相手なりに走ってくれるのではという期待はある。時計が速い、上がりが速いという競馬になるとしんどいかもしれないが、持続力勝負での3着以内は可能性として見ておきたい。

 ピクシーナイトは京都施行の過去10年で弱かった距離延長組なのでそこはマイナスだが、このレースは1勝クラスの負け組でも平気で馬券に絡んでくることがあるので、全くの無視はできない。1600m戦を負けてきたワザモノあたりも複穴として気になる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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