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【愛知杯・京成杯・日経新春杯予想】ここ2週の傾向は今週も当てはまる? 出走予定馬の調教を分析!

  • 2021年01月13日(水) 18時00分

1週前に素晴らしい動きを見せた馬とは!?


 2021年の中央競馬も4日間が終了。今週から小倉開催が加わっての3場となります。昨年はフェブラリーS週に小倉競馬場でイベントに出演させていただきました。

 競馬予想TV!の出演もあったため、伊丹→北九州→羽田→北九州→伊丹というハードスケジュールで移動したことが懐かしいですね。今は状況が全く違うだけに、現状できる自分の仕事をしっかりこなすといったところです。

 先週のシンザン記念では、最終追い切りが栗東坂路で4F目11.9秒でまとめたピクシーナイトが逃げ切り勝ち。京都金杯でも最終追いが栗坂4F目11.8秒のケイデンスコールが勝っており、年明けの中京重賞はいずれも「11秒台」が勝ちになっていました。今週は土日重賞ですが、いずれも距離が2000m以上。ここが調教適性として採用すべきかどうか悩むところです。

【愛知杯/センテリュオ】

 エリザベス女王杯以来となる今回は中8週。その内容としては、派手な時計は出さず、週中、週末と確実に坂路で追い切りというもの。これに関しては、いつも同じパターンであり、今回も過去の好走時と大きな違いはないと思ってよいでしょう。

 ちなみに最終追い切りは坂路2F25.2秒。これは近走2F24秒台からすれば、ちょっと物足りない数字ですが、これだけなら特に気になりません。

 ただ、今回はレース前週の坂路での追い切りが単走。これに関しては、長らく併せ馬を行っていたので、パターンが変わってきたことになります。4F59.3秒もかなり遅い時計で、オールカマーを勝った時が4F56.3秒でしたから、当時とは3秒の違いになります。この流れからの最終追い切りの2F時計ということになれば、好走時と比較しても今回は評価できません。

【愛知杯/シゲルピンクダイヤ】

 前走中日新聞杯が2着。個人的には左回りが合うと思っていただけに、前走の結果にはホッとした部分がありました。そこから中4週になりますが、1月6日のCW、1週前追い切りがこの馬らしい素晴らしい動き。調教でも右回りだとちょっと内へもたれそうになるところがありますが、これは前走時も同じ。ですから、状態に関しては好調だと思います。

 ただ、1月13日の坂路では4F63.3秒。ひょっとしたら、1月10日の坂路が最終追い切りだったのかも知れません。全休明けの13日に時計を出さず、14日に追い切りというパターンかも知れませんが、そうなると、レースの2日前という状況。このあたりはレースに対する影響を与える可能性はありそうです。

シゲルピンクダイヤ

1週前に素晴らしい動きを見せたシゲルピンクダイヤ(写真手前、1月6日撮影)


【京成杯/テンバガー】

 8月の小倉以来という今回。12月末から坂路で時計を出し始めて、1週前追い切りはCW。その動きを見ていても、ダイナミックなフットワークが魅力的なポテンシャルが高い馬だとは思いますが、冬場の3ヶ月以上の休み明けで牡馬ということを考慮すれば、絶対的な追い切り本数が足りないような気もします。

 1月13日はCWでの1周半キャンターにとどめて、14日に最終追い切りを行う予定。その動き次第という部分はありますが、翌々日に中山競馬場へ輸送することを思えば、前走時よりも時計の速い追い切りにならないと思います。新馬戦でこの馬に先着した2頭はGI馬と重賞ウイナー。これが人気の要素にもなりそうですが、今回はさすがに割引といった気がします。

テンバガー

追い切り本数が足りないような気もするテンバガー(1月13日撮影)


【京成杯/アクセル】

 前走デビュー戦の調教内容はCWで3本の追い切りを消化したとはいえ、うち2本は半マイル追い。量的にはかなり少ないと思う内容でしたが、それでもきっちり逃げ切りを決めました。そこから中4週となる今回は週末、週中としっかり追い切りを消化しています。

 特に1週前追い切りと最終追い切りがCWで6Fから時計を出した点についてはちょっと驚き。1週前はワールドウインズを相手に先行していましたが、これにきっちり先着しています。

 最終は単走でしたが、3コーナー手前からラップを速めていき、ゴール前までそれを持続。逃げ馬らしい走りで、6F81.8〜5F66.8〜4F39.8〜3F39.8〜1F13.2秒。いろんな条件が揃えば、ここも逃げ可能ですから、ちょっと楽しみではないでしょうか。

アクセル

逃げ馬らしい走りを見せたアクセル(1月13日撮影)


【日経新春杯/アドマイヤビルゴ】

 京都新聞杯を4着に敗れた時点で視線は秋。3歳なら菊花賞も見据えたくなるところですが、これに関しては「適距離は中距離」という友道康夫調教師の判断もあり、3勝クラス、リステッドと確実に勝ち上がってきました。そして、前走後目標にしたここへ向けて、しっかり調整されています。

 そして、1週前追い切りがCWでの併せ馬というのは、秋2走と全く同じパターン。ここできっちりと先着して、最終追い切りは坂路で単走。ここで4F目最速ラップを踏むというのも2走と同じパターンですから、仕上げとしては盤石。あとは56キロや展開などの要素で、自然と着順が決まってくるような気がします。

◆次走要注意

・1/9 3歳新馬【ダノンターキッシュ】(7人7着)

 最終追い切り芝馬場での動きが目立っていたものの、追い切り本数は少ない状態。どんなレースをするかと注目していましたが、大きな出遅れ。最後方からのレースになりましたが、ラチ沿いを進んで、最後の直線でどのくらい伸びるかというところ。そこで前がカットされる不利がありましたが、それでもメンバー最速タイの上がりをマーク。これは次が楽しみ。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りがトラック馬場で併せ馬先着なら勝ち負け。

◆開催おすすめの調教適性

<小倉ダート1700m>
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○最終追い切りが坂路馬場で3F目12.5秒以下のラップ
(牝)最終追い切りがトラック馬場で強め以上でラスト1F最速ラップ

 2020年1回小倉開催を参考にした調教適性ですが、これが見事に決まったのは11日目の早鞆特別。◎該当の3頭で3連複58090円という配当でした。このレースが不良馬場だったことを思えば、雨馬場の方が効果を発揮しやすいのかも知れません。

 また、今回は牝馬限定戦の調教適性も示しました。人気薄好走のほとんどがこの調教パターンに該当。牝馬といえば、馬なりの軽い調教のイメージですが、この舞台では逆に攻めた内容が穴をあけます。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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