スマートフォン版へ

AJCCはキャリアの浅い馬が圧倒的に優勢

  • 2021年01月23日(土) 19時00分
 前回1月17日のWIN5は79万5640円の配当で決着。4レース目の日経新春杯(中京11R)を単勝オッズ19.6倍(7番人気)のショウリュウイクゾが勝ったものの、残る4レースをいずれも単勝3番人気以内の馬が制し、手頃な水準の払戻金となりました。

 なお、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約133万円。実際の配当はその6割程度にとどまっています。これはおそらく、2〜3レース目の優勝馬がWIN5では単勝以上に支持を集めていたため。

 2レース目のジャニュアリーS(中山10R)は単勝支持率13.0%のリュウノユキナが勝ったにもかかわらず残存率18.2%、3レース目の門司S(小倉11R)は単勝支持率20.3%のソリストサンダーが勝ったにもかかわらず残存率28.1%と、それぞれ単勝支持率を大きく上回るパーセンテージの票が残ったのです。

 個人的には、どちらも単勝支持率が思ったよりも低め(=単勝のオッズが思ったよりも高め)で、WIN5の残存率は妥当なところだったんじゃないかなという印象。両レースともに混戦模様で、勝った2頭はどちらかと言うと人気サイドでしたから、人気薄をピンポイントで狙った単勝派が多かったのでしょう。

 WIN5を的中させ、払戻金の発表までに各レースの単勝オッズから配当を推測していた方は、少々がっかりしたかもしれません。

 明日1月24日のWIN5は総出走頭数が73頭、総組み合わせ数が62万8320通り(土曜12時現在)。比較の難しいメンバー構成となったレースや、多頭数のレースが揃っています。

【2021年01月24日発売分の1点予想】

中京10R 4.コウソクスピード
中山10R 6.アメリカンシード
小倉11R 15.シホノフォルテ
中京11R 9.ダノンスプレンダー
中山11R 9.アリストテレス

【1レース目 伊賀S(中京10R)】

 今年の1回中京ダ1200m、かつ4歳以上のレース(1月23日終了時点)は、内外極端な枠に入った馬が不振。「枠番が1〜2枠・7〜8枠、かつ前走の条件が“JRAのレース”、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が3位以下だった馬」は[0-1-1-33]と苦戦していました。オヌシナニモノらは割り引きが必要です。

 チャンスがありそうなのはコウソクスピード・アスタースウィング・バーンフライ・コパノマーキュリー・メイショウベンガルあたり。2連勝中のコウソクスピードは無難に押さえておくべきでしょう。

【2レース目 アレキサンドライトS(中山10R)】

 臨戦過程に注目したい一戦。「前走との間隔が中9週以上だった馬」は2016年以降[0-0-0-15]、「前走の出走頭数が14頭以下だった馬」は2016年以降[0-0-1-19]なので、キタノヴィジョン・サンダーブリッツらはあまり強調できません。

 今年はトランスナショナル・テリオスベル・アメリカンシード・ブライトンロックあたりが有力。2連勝中のアメリカンシードは相応に高く評価すべきだと思います。

【3レース目 豊前S(小倉11R)】

 今年の1回小倉ダ1700m、かつ4歳以上、かつ牝馬限定以外のレース(1月23日終了時点)は、外寄りの枠に入った馬がやや優勢。「馬番が13〜16番の馬」は[2-1-1-7]でした。さらに「前走の馬体重が500kg以上だった馬」も[1-3-3-7]と堅実。どちらにも該当していないミステリオーソ・リネンファッションらは評価を下げるべきでしょう。

 注目は馬番が15番、かつ前走の馬体重が502kgだったシホノフォルテ。あとはサンライズホープ・ダノンロイヤル・テオレーマあたりも楽しみです。

【4レース目 東海S(中京11R)】

 若い馬を重視した方が良さそう。「馬齢が6歳以上、かつ“前年以降、かつJRA、かつ重賞、かつ1800mのレース”において1着となった経験のない馬」は2016年以降[0-0-1-44]とあまり上位に食い込めていません。タイキフェルヴール・インティ・アナザートゥルースらは扱いに注意すべきだと思います。

 あとは臨戦過程も重要なポイント。「前走の着順が5着以下、かつ前走の条件が“JRA、かつ重賞のレース”以外だった馬」は2016年以降[0-1-0-30]、「前走の出走頭数が今回より少ない頭数だった馬」は2016年以降[0-0-1-18]と、それぞれ期待を裏切りがちでした。ハヤヤッコらは割り引きが必要です。

 狙ってみたいのはダノンスプレンダー・オーヴェルニュの2頭。いずれも素直に信頼して良いんじゃないでしょうか。

【5レース目 AJCC(中山11R)】

 近年はキャリアの浅い馬が好成績。「出走数が11戦以内の馬」は2017年以降[3-3-2-3]とあまり崩れていません。また「生産者がノーザンファームの馬」も2017年以降[3-3-1-11]とまずまず安定しています。

 なお「前走の条件がGIのレース以外、かつ前走の4コーナー通過順が6番手以下だった馬」は2017年以降[0-0-2-16]と苦戦していました。

 タガノディアマンテ・ウインマリリン・ジェネラーレウーノらも侮れませんが、やはりこのメンバー構成ならサトノフラッグ・ヴェルトライゼンデ・アリストテレスあたりが中心。特に、先行力が高いアリストテレスはかなりの確率で優勝争いに加わってくるはずです。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング