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【根岸S予想】強力な差し追い込み馬がおらず悩ましい一戦

  • 2021年01月29日(金) 18時00分

ステルヴィオのダート挑戦については…


 根岸Sは差し追い込みタイプが強いレースだが、今年はいかにもこのレースに合うという馬がおらず、悩ましい。

 人気はレッドルゼルだろう。1200mのほうが安心感はあるが1400mが駄目というわけではなく、単純に近走内容も良い。東京も、だいぶ前の条件戦だが好走歴がある。

 1400mのぶん位置が取れてしまうとこのレースの好走パターンとは離れるが、パターンにはまることだけが大事なわけではなく、馬の地力を尊重すべきところかと思う。

 タイムフライヤーは1400mがどうなのか。距離短縮で位置取りが下がるとこちらは好走パターンにはまることははまるが、ピリっとした差し脚があるわけではないので根岸Sのイメージとは合わないような気もする。ルメール騎手がどのような競馬をしてくるか興味深い。

 アルクトスは1600mのほうがベターだが、このメンバーなら1400mでも好走は可能。ただサブノジュニアともども、59キロはしんどい。この後の目標レースにリアルな色気がある馬でもあり、ここで馬券上の勝負はしづらい。

 ステルヴィオはダートが合うかどうかが全てだが、ロードカナロア産駒だし前向きに考えてみる余地はある。芝で完全手詰まりでもない状況下でのダート挑戦は、それなりに勝算があるのだろう。枠は大外だが、初ダートでキックバックを激しくかぶることがないという点では悪くない条件だ。

 テイエムサウスダンは実力馬復活という感じだが、このレースの差し馬有利を考えると、ちょっと位置が前すぎるようにも思う。ヘリオスについても同様で、今年だけ脚質傾向が変わったということにならない限り、この2頭が揃って好走するパターンは狙いにくい。

 サクセスエナジーは地方のダートのほうが計算は立つが、中央が駄目というわけではない。ここ2走競馬の内容が変わっているが、その延長戦で差しの競馬を試みたほうがこのレースでは成功しやすいように思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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