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「キーフラッシュは勝ちたかった」悔しさにじませながら最速回顧

  • 2021年02月02日(火) 18時01分
先週は中京で3鞍に騎乗した小牧騎手。なかでも期待の大きかったキーフラッシュは7着に終わり、最後は「間に合っていたかも…」と思える伸び脚だったとのことで、相当悔しそう。とはいえ、キーフラッシュ以外の2頭も敗因はハッキリ。レース回顧とともに、次回への展望を語ってくれました。(取材・文:不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で実施しました。

1頭1頭、本当に集中して乗ってるんやけど…


──瀬戸S(1月30日・中京11R・4歳上3勝クラス・ダ1900m)のキーフラッシュは7着。最後はいい脚で伸びてきましたね。

小牧 思った通りの位置で競馬はできたんやけどねぇ。直線も開いたんやけど…。

──直線でちょっと追いづらくなるようなシーンがあったような。

小牧 追いづらくなったわけじゃなくて、馬がなかなか入っていかんかった。4コーナーで内がパカッと開いたから、あそこを抜けたかったんやけど…。内でね、馬がちょっとモゾモゾして。でも、力は余っていたから、仕方なく外に切り替えたんやけど、時すでに遅しやったね。次からは最初から外に出すように競馬していきますわ。今回はちょっと悪いことをしてしまった。最初から外に出す気持ちで乗っていたら、間に合っていたかもしれん。そう思えるくらい、最後は伸びていたから。

──以前から狭くなると躊躇する馬でしたっけ?

小牧 去年の新潟(8月2日・柳都S)では内で競馬ができたんやけど、東京(11月23日・晩秋S)で走ったときは、内でちょっと怖がってたね。最近になって、気になり出したのかもしれん。とにかく次からは外に出すようにしますわ。力は十分通用するからね。

──同じ宮厩舎のキーストーリーは、新馬戦に続いて7着(1月30日・中京2R・3歳未勝利・ダ1800m)。「使いつつよくなってくるタイプ」とおっしゃっていましたが、変わってきたところはありましたか?

小牧 いや、今回はスタートがすべてやね。今回は前に行くつもりやってん。で、ちょっと返し馬で気を入れるように乗っていたら、やっぱり出負けしてしまった。勝ったメイショウフンジンが隣の枠で、スタートが速いことはわかっていたから、スタートが決まらんかったのは痛かったね。やれる力はあるから、次こそは好位で競馬をして、競馬を覚えさせていきたい。

──スタートといえば、フレッシュステージ(1月31日・中京7R・4歳上1勝クラス・ダ1200m)も珍しく出遅れてしまって(9着)。

小牧 この馬ね、ゲートが課題なんですわ。

──そうなんですか? 今まで一度も出遅れていないような…。

小牧 そうなんやけど、前回もゲートのなかで立ち上がって。だから、この中間は自分で乗って、ゲートのなかで辛抱できるような練習をしたんやけどね。でも、日にちがなかったもんやから、1回しかできなくて。

──そうだったんですね。

小牧 うん。案の定、半立ちみたいになって、後ろにモタれました。でも、一瞬くるのかと思うほどの手応えやったし、最後は伸びてるんやけどなぁ。ゲートもそうやけど、もうちょっと体力をつけなアカンかもね。そうすればいい競馬ができると思う。少なくとも、1勝クラスはなんとかなるよ。

──3頭とも悔しさはあるでしょうが、敗因がハッキリしているぶん、次の展開が見通せますね。

小牧 うん。1頭1頭、本当に集中して乗ってるんやけどね。なかなか上手いこといかんわ。1月中に2勝できたら、気持ちの面でも楽やなと思ったんやけどな。なんせキーフラッシュは勝ちたかったねぇ。

──では、最後に質問をひとつ。「小牧ジョッキー、あけましておめでとうございます! 今年も太論楽しみにしております! 毎週競馬新聞を読むのが週末の楽しみのひとつなのですが、調教師の先生のコメントで『騎手に任せる』とか『騎手の進言で』という内容をよく見かけます。調教師の先生とジョッキーの皆さんは、やはり信頼し合っているほうがいい結果を生むと思われますか?」。

小牧 そうでしょうね。考えが一致するのが一番いいんやろうけど、なにより話し合えることが大事やね。乗るのは自分らだとしても、やっぱり作戦とかがあるから。そういうことを話し合えるのが一番いいね。

──小牧さんくらいのベテランになると、大抵の場合「お任せ」では?

小牧 まぁだいたいは「お任せ」やけど、いくらベテランであっても、調教師の指示はちゃんと聞いて乗るようにしてるよ。
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太論 / 小牧太
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。その後もローズキングダムとのコンビで朝日杯FSを制するなど、今や大舞台には欠かせないジョッキーとして活躍中。

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