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【東京新聞杯予想】上位人気馬の取りこぼしはあるのか!?

  • 2021年02月05日(金) 18時00分

穴党のカギを握るのは東京巧者のあの馬


 今年の東京新聞杯、人気になりそうなのはヴァンドギャルド。マイルCSでも6着に来た実力馬だし富士Sでこのコースの重賞勝ちもあるので人気になるのは分かる。ただ、昨年の東京新聞杯では6着と敗れているので、その点が気になる人もいるだろう。

 昨年の東京新聞杯は前後半が46.3-46.7。富士Sは45.4-48.0で、ヴァンドギャルド自身の上がりが34.6秒でも差し切れる展開だった(2020年東京新聞杯は33.6秒で6着)。ただ上がり偏重の競馬に全く対応できないというわけではなく、「どんな展開でも好走の可能性は高い、前半が流れるとより確実」という感じだろうか。

 シャドウディーヴァは昨年の2着馬だし、東京での好走歴が多い。以前に比べるといまのほうが適性距離もやや短くなっている印象で、東京マイルへのコース替わりは悪くない。ただ脚質のせいもあってレースごとに来る・来ないのムラはある。人気になるタイミングで買うのは馬券上の観点からはやや微妙ではある。

 トリプルエースはルメール騎手ということもあってけっこう売れそう。ただこの馬が届く展開の時はヴァンドギャルドやシャドウディーヴァが不発ということはなさそう。穴狙いするならこの馬よりもっと思い切ったところへ目を向ける必要がある。

 サトノインプレッサは新たな適性を追求する一戦。母がサプレザだから実はマイラーという可能性はあるが、NHKマイルCが大敗だったので確信までは持てない。展開的にも前が止まってくる形が欲しい。

 ダイワキャグニーはとにかく東京向き。1800〜2000mがベストで1600mはかなり久々だが、今回のメンバーならこの馬らしい好位での競馬ができる可能性もある。この馬が残る展開だと上位人気馬の取りこぼしが発生しそうで、とにかく穴志向でいく場合には重要な存在になる。

 カラテはマイルに距離短縮した5走前がきっかけになってオープンまで出世してきた。勢いはあるが、条件クラスをすべて5番人気以下で勝ちあがってきたのでどこまで信用していいかは難しいところ。東京と中山の比較でも中山のほうがベターに思える。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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