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きさらぎ賞“発祥の地”

  • 2021年02月06日(土) 12時00分

「中京」の発音は…


 京都競馬場の改修で変則開催となっている“関西”の競馬。年明けから行われてきた第1回中京競馬は今週が最終週です。

 そのラストを飾るきさらぎ賞は、1961年に中京のダート1200メートルで始まったレース。1968年の皐月賞馬マーチスや1971年の皐月賞、ダービーを制したヒカルイマイ、1974年の皐月賞、菊花賞優勝馬キタノカチドキなど、多数の名馬を輩出してきました。

 1987年に京都開催に移行されるまで、きさらぎ賞は冬の中京を代表する出世レースでした。それが代替とはいえ35年ぶりに“発祥の地”に戻って行われるというのは、ちょっと感慨深いものがあります。

 さて、先日、ウイニング競馬に出演しているテレビ東京アナウンサー陣の中で、「中京」のアクセントが話題になりました。

 それは、「中京」は「東京」と同じ=平板なのか?それとも「関西」と同じ=頭高なのか?というもの。今、多くのアナウンサーが「関西」と同じように頭高で発音していますが、「それは違う、平板だ」と、板垣龍佑アナが森香澄アナに注意したそうです。

 私も平板と思っていました。そこでいろいろ調べてみると、名古屋の方が書いたと思われる『5522の眼』というブログを発見。今から12年以上前の2008年9月、そのブログに投稿された“記事”には、「中京競馬場前駅」の「中京」を頭高で発音している名鉄の車内アナウンスが「気になって仕方が無い」、これを聞くと「尻がむずむずしそうで気持ちが悪い」と書かれていました。

 その方は、名古屋のアクセントのかなりの部分は関東のアクセントに近い、とも書いています。やっぱり「中京」は「東京」と同じく、平板で発音するのが“正当”だったのです。

 で、ここからは私の推測。“中京”を頭高で発音する車内アナウンスが目立つようになった主な要因は、JRAの番組編成にあるのではないか、と思うのです。

 中京競馬は、関西の番組編成に組み込まれています。当然ながら、その開催に“出張”する関係者は関西の方々が多くなります。もともと頭高アクセントが”主流”の関西の方々が「中京」も頭高で発音していたため、それがいつの間にか“当たり前”のようになってしまった、と考えられます。

 私は阪神タイガースの北条史也選手を言うとき、「北条」を「東京」と同じく平板で発音しています。北条早雲、北条時宗ら、歴史上の人物の「北条」をそうやって発音してきたからです。

 でも、ほとんどの人は「関西」と同じく頭高で発音していますね。北条選手は関西出身なので、頭高が正解なのかもしれませんが。

 そうそう、私の尻がむずむずするのは、東京駅や浜松町駅のホームで「新橋」、「有楽町」を平板で発音している自動音声を聞いたとき。「新橋」は頭高、「有楽町」は尻下がり、なんですけどね。JR東日本さん、何とかなりませんか?

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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