【東京新聞杯予想】強烈な末脚を持つ伏兵の一発に期待
意外性に富む鞍上とは手が合いそう
今年の東京新聞杯の特徴は、最近5年間で馬券圏内(3着まで)に9頭も好走している上昇中の「4歳馬」が2頭しかいないこと。その一方、5歳以上馬で1600mの重賞を勝っているのはヴァンドギャルド(2020年富士S)と、サトノアーサー(2020年関屋記念)のわずか2頭だけ。
伏兵にもチャンス十分の組み合わせ。5歳カテドラル(父ハーツクライ)に期待したい。出遅れて18頭立ての最後方から突っ込み、上がり最速の33秒3で首差2着したのが、休み明けで初めての1600m出走だった3歳春のアーリントンC。
続くGIのNHKマイルCも出負けしたが、直線で馬群を割って伸び、勝ったアドマイヤマーズから0秒1差の3着。東京の1600mを1分32秒5で乗り切っている。そのとき鼻だけ及ばなかった2着ケイデンスコールは、あのあと鳴りを潜めていたが、今年1月5日の京都金杯1600mを快勝している。4位入線、5着に降着がグランアレグリアだった。
やっぱり出遅れたのが2020年の朱鷺S1400m(18頭立て)。3走前になるこのレースは、大外一気の強烈な差し切りを決めている。
ツボにはまれば...の大駆けタイプなので、いきなり2番人気になった前回のキャピタルSのような正攻法(ルメール騎手でそつなく先行)は、案外、不向きだった。
今回テン乗りでも意外性に富む田辺裕信騎手との初コンビは合う可能性がある。ここまで馬券に絡んだ5回はすべて伏兵4、2、7、7、4番人気の評価だった。
ハーツクライ産駒は順調に成長することは少ない。途中で伸び悩む時期があるが、ジャスタウェイ、リスグラシューなどが示したように、4歳後半から5歳になって素質全開のケースが珍しくない。
母の父Rock of Gibraltarロックオブジブラルタルは13戦10勝中、英2000ギニーなどマイルのG1【5-1-0-0】の名マイラー。日本では1600mのGIを2勝したミッキーアイル、GIIIダービー卿CT1600mを制したロジチャリスの母の父に登場する。
巻き返す能力を秘めるカテドラルから、気配絶好の先行型エントシャイデン、富士Sの勝ち馬ヴァンドギャルド、上昇中のサトノウィザード本線。例年、良績を残す4歳馬はもちろん軽視はしない。