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【京都記念・共同通信杯・クイーンC予想】今年は阪神開催の京都記念 新コンビと手が合いそうな雰囲気を見せた馬とは?

  • 2021年02月10日(水) 18時00分

調教ファクターが使えず難しいイレギュラー開催


 先週の重賞。東京新聞杯は例年重視している調教ファクターでカラテを本命に推すことができて的中しました。しかし、きさらぎ賞は例年とは違う、中京芝2000mでの施行ということで、例年重視している栗東坂路で4F目最速ラップという調教ファクターが使えず。やっぱり中京のきさらぎ賞は難しかったです。

 今週は土曜日にクイーンC、日曜日に共同通信杯と京都記念という重賞スケジュール。東京は引き続きですが、中京は阪神に開催替わり。阪神芝2200mで行われる京都記念、どうやって予想しましょうか(笑)。そもそも、レース数の少ない条件ですから、参考にする調教適性に頭を悩ませることになりそう。そもそも昨年の秋から冬にかけて長期開催だった阪神ですから、馬場状態を読むことも難しそうな気がします。

【クイーンC/インフィナイト】

 前走阪神JFは14着と惨敗。デビューから2戦が不良馬場だったので、良馬場でパフォーマンスを落としたと判断するかどうか難しいところでしょう。確かに一気に走破時計が速くなる状況でしたから、そこに対応すること自体が難しかっただけで、決してスピード勝負で劣るタイプではないと思います。

 その根拠は坂路での時計。これまでの自己ベストは4F51.4秒ですし、今回の1週前追い切りでは2F24.3秒をマーク。全体時計も終いの時計も速い数字をマークできています。先週の東京新聞杯で美浦坂路ではありますが、4F50秒台のカラテが重賞を勝っているように、坂路での速い時計が武器になる馬場状態。最終追い切りも4F51.7秒で2Fに24.7秒。決して前走だけで見限ることはできないと思います。

【共同通信杯/ステラヴェローチェ】

 朝日杯FSが12月20日でしたが、その後、ノーザンFしがらきへ放牧に出されるも、1月7日には栗東へ帰厩。GIで2着した実績馬にしてはあまりにも短いお休みと思ってしまうのですが、それだけ共同通信杯へ向けての態勢を万全に整えていると思った方がよいのでしょう。

 実際、CWでの動きは本当に文句なし。特に2週前追い切りは3頭併せの一番外へ回しながら、楽々と内を交わしていく動き。1週前追い切りは併せ馬で内から追走でしたが、4コーナーでは馬自身が外から前を追い抜こうという気持ちの入った動きでもありました。最終追い切りは前走と同じ坂路ですが、4F目12.1秒の最速ラップできっちりまとめます。57キロを背負いますが、ここは貫禄を見せつけたいところです。

ステラヴェローチェ

4F目最速ラップできっちりまとめたステラヴェローチェ(写真奥、2月3日撮影)


【共同通信杯/シャフリヤール】

 10月の京都芝1800mで新馬勝ちしていますが、その後は放牧へ出て、12月25日にノーザンFしがらきから栗東へ帰厩。1月に入ってから時計を出し始めていますが、2週前追い切りと1週前追い切りのCWの動きはトレセンニュースでもお伝えしました。端的にまとめるなら、大物感たっぷり。そんな動きを見せているだけに、キャリアが浅くても、休み明けでも期待したくなります。

 最終追い切りは福永祐一騎手が跨って坂路。4F55.0秒と遅い時計ではありましたが、前走時も4F56.6秒でしたから、今回は東京への輸送があることを思えば、前走時よりも明らかに負荷は強化されています。追い切り本数自体もデビュー前よりも増えており、重賞制覇に向けて、しっかり攻めてきました。

【京都記念/ラヴズオンリーユー】

 個人的に期待した有馬記念は10着という結果。エリザベス女王杯よりも状態がアップしていると思っていただけに残念でしたが、一度ノーザンFしがらきでの放牧を挟んで、1月23日に栗東へ帰厩しています。ひょっとしたら、前走は在厩調整だったので、そのあたりがこの馬には合っていなかったという可能性もあるのかも知れません。

 最終追い切りはCWで川田将雅騎手が跨って単走。向正面はゆったりとしたラップを踏み、3コーナー手前から加速していく感じ。行きたがる様子もなく、ジョッキーとの手も合いそうな雰囲気です。時計は6F87.1〜5F69.1〜4F52.5〜3F37.7〜1F11.9秒。ラスト1Fの伸びは数字ほど、というのが個人的な印象ですが動き自体は決して悪くありません。

ラヴズオンリーユー

川田騎手と手が合いそうな雰囲気のラヴズオンリーユー(2月10日撮影)


【京都記念/ワグネリアン】

 宝塚記念以来のレースとなりますが、既報の通り、喉の手術をしての長期休養明け。手術の効果に関しては、期待できそうな雰囲気ですが、通常の休み明けとはちょっと違うということは忘れてはいけないでしょう。

 調教内容としては、12月25日にノーザンF天栄から帰厩して、年末には時計を出しています。そこから本数を積み重ねているので、調教量としては十分でしょう。1週前追い切りはDPで武豊騎手が跨りましたが、この内容が単走。ポリトラックでの1週前追い自体は大阪杯5着時に経験していますが、この時が併せ馬で今回が単走というのはちょっと負荷が軽いかなという印象もあります。最終追い切りは坂路で4F目最速ラップが踏めたのは良かったと思いますが、仕上がりとしては悪くはないけど、といった程度の印象です。

◆次走要注意

・2/6 アルデバランS【エルデュクラージュ】(8人5着)

 休み明けで追い切り本数が少ない状態ではありましたが、逃げることができたのは1番枠と左回りでしょう。最後止まった分は調教量と10キロの馬体重増加が影響したものと思われます。やはり左回りなら堅実に走ることができるだけに、まだまだ見限ることができません。

[メモ登録用コメント] [左回り]追い切り本数が標準以上で馬体重が減少なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<小倉ダート1000m>
◎最終追い切りが栗東坂路で4F目最速ラップ
◎最終追い切りが小倉ダートでラスト1F最速ラップ
○坂路馬場の追い切りで馬なりの4F55.0秒以下の時計をマーク

 2月7日の3Rは1着3着が○に該当していましたが、この2頭はいずれも今回の調教で坂路馬場の4F時計自己ベストを更新していました。そして2着は上記調教適性には該当していませんでしたが、1着3着と同じ自己ベスト更新。このレースで3頭しかいなかった自己ベスト更新該当馬で3連複27940円という配当でした。

 ウマい馬券では勝ったゴーゴーチアフルを本命にすることができましたが、その最終追い切りが栗東坂路で4F50.6秒。とにかく速さが武器になる条件と思ってよいでしょう。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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