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【クイーンC予想】マイル適性に加え、長い距離で活躍できそうな馬に注目

  • 2021年02月12日(金) 18時00分

このレースから今年の桜花賞を沸かせる馬は現れるか


 2018年の桜花賞馬アーモンドアイは、1月のシンザン記念から直行。2019年のグランアレグリアは12月の朝日杯FSからぶっつけ本番。2020年のデアリングタクトは2月のエルフィンS→桜花賞のローテーション。牝馬クラシック勝ち馬の出走プランはどんどん多様化している。

 過去10年、クイーンCを経由して4月の桜花賞で3着以内に好走した馬は、2019年のクロノジェネシスなど計4頭にとどまる。桜花賞を狙う主要ローテーションではなく、むしろ最近10年のオークスで3着以内の好走馬が2015年のミッキークイーンなど6頭も出走していたのがクイーンC。同じ距離の桜花賞より、どちらかといえばもともと同じ東京のオークスと関連が深い時期(2004年ダイワエルシエーロ、1999年ウメノファイバーなど)もあったくらいだが、ここを快走して2カ月後の桜花賞に直行する馬が出現してもまったく不思議はない。これからレースの性格(立ち位置)はさらに変化するだろう。

 大半の馬にマイラー色が濃くなった現在、1600mの適性はもっとも重要だが、順調にいけばもっと長い距離のオークスでも狙えそうな馬に注目したい。

 外国産馬リフレイム(USA産)はスピード系のように思われているが、父American Pharoahアメリカンフェローは2015年の米3冠馬【9-1-0-1】。その祖父は12FのベルモントSを制した輸入種牡馬エンパイアメーカー(再輸出)。また、母の父Tapitタピット(芦毛)は、輸入されたクリエイターII(その時の3着馬もタピット産駒のラニ)など、ベルモントSの勝ち馬を3頭も送るアメリカ産馬には珍しいスタミナ勝負も歓迎するタイプ。

 リフレイムの3代母は、1989年の英ダービー3着、1990年のジャパンCを3着に惜敗したカコイーシーズ(USA産)の半妹でもある。

 前走の京王杯2歳S1400mは、「34秒7-(12秒4)-34秒7」=1分21秒8のスローにも近い流れ。中団より後方の追走になったため、直線で前がカベになり、上がり2位の33秒8を記録しながら5着(0秒2差)にとどまったが、ゴール前の脚いろからまだまだ脚はあった。強敵相手の1600mのきびしいレースの方が、真価発揮が可能だろう。

 メンバーが揃った好カードであり、有力馬は多い。アールドヴィーヴル、ククナ、ステラリア…を主力に少し手広くいきたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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