【京都記念・共同通信杯予想】それぞれの未来へつながる勝利を期待
またまた強力な牝馬出現の可能性も
人気の中心ラヴズオンリーユー(父ディープインパクト)は、昨年の京都記念の勝ち馬クロノジェネシス(GI3勝)、グランアレグリア(GI4勝)と並ぶ、きわめて強力な現5歳世代の牝馬。2019年のオークスを2分22秒8のレースレコードで勝っている。
昨年はドバイ遠征が結果はカラ輸送になるなど、不運な期間もあったが、2走前のエリザベス女王杯(今回と同じ阪神2200m)は価値がある。ラッキーライラック(GI4勝)、サラキア(続く有馬記念も2着)と「クビ、クビ」差の3着。高速馬場とはいえ自身の2分10秒4も、コースレコードと0秒3差だった。ゴール寸前も力強く伸びている。
オークスのあと目下6連敗だが、うち5つはアーモンドアイ、ラッキーライラック、クロノジェネシス…など歴史的な時代を築いた同じ牝馬が勝ったレースであり、ここまで10戦【4-1-2-3】。キャリアの差だった面もある。
ディープインパクト産駒で、母ラヴズオンリーミーは父ストームキャットの輸入牝馬。祖母モネヴァッシア(父ミスタープロスペクター)は、大種牡馬キングマンボ(その母ミエスクはGI10勝)の全妹であり、近年の世界の名血を結集した牝馬にも近い。
母ラヴズオンリーミーは、キングマンボ直仔キングカメハメハとの配合は、祖母がキングマンボと同血なのでクロスが強くなりすぎて不可能な血統背景のため、ここまでの産駒の父はほとんどディープインパクトだった。だが、時間が経ち、キングカメハメハ系(ドゥラメンテなど)とも交配できる世代に移っている。
そこで、繁殖牝馬としてのラヴズオンリーユーに広がる未来は大きい。もう連敗に終止符を打ちたい。相手は決して弱くはないが、これから本物になる筆頭がラヴズオンリーユーだろう。別定54キロも有利だ。相手には、入念に乗り込んできた今回は動きの違うサトノルークスを入れたい。
一方、「共同通信杯」には、土曜のクイーンCを除外された牝馬レフトゥバーズ(父ディープインパクト)がダブル登録していたので回ってきた。
前走の東京1600m1分34秒5は、翌22日(日)の1勝クラスの赤松賞(クイーンCに出走のアカイトリノムスメが上がり33秒9で快勝)とまったく同じ時計だった。だが、初戦のレフトゥバーズの上がりは33秒4。またまた強力な牝馬出現の可能性は十分ある。
ただ、こちらは2戦目の百日草特別2000m「レース上がり11秒1-11秒3-11秒3=33秒7」を、馬群を割るように上がり33秒4で差し切った牡馬エフフォーリア(父エピファネイア)の魅力が大きい。祖母は名牝ヒシアマゾンの半姉。いとこにアドマイヤムーン。大きなストライドを生かして、これからの成長に期待できる。