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【フェブラリーS予想】単純に考えたほうがよい場合も

  • 2021年02月16日(火) 12時00分

傾向が変わってきた根岸S組の評価


 長年重賞データについて書いていると、傾向が変わってきていることに気づかないでいることがある。

 個人的に反省しなければと思ったのが、フェブラリーSにおける根岸S組の評価だ。

 おおざっぱに言ってフェブラリーSは前走GI組>東海S組>根岸S組だと思っていたのだが、根岸S組は以前よりだいぶ良くなってきている。

 まず、20年前〜11年前(2001〜10年)はどうだったかというと、根岸S組は[2-0-4-47]で回収率が単23%・複35%。馬券に絡む馬、特に勝つ馬の絶対数が少ないこともあって回収率はかなり低かった。

 しかしこの時期でも根岸Sを勝ってきた馬はフェブラリーSでは[2-0-2-5]。回収率は単137%・複134%。負けてきた組がグループの足を引っ張ってきたわけだ。

 一方過去10年(2011〜20年)の根岸S組は[4-2-2-49]で回収率が単75%・複47%。馬券に絡む馬が増えたが、根岸Sの好走馬だけが本番でも来るという傾向は変わっていない。

 根岸S勝ち馬はフェブラリーSで[3-1-1-3]、根岸S2〜3着馬は[1-1-1-13]、根岸S4着以下馬は[0-0-0-32]。こうなると「勝ってきた馬は買う、2〜3着だった馬は好みで押さえる、4着以下だった馬は切る」でいいし、勝ってきた馬は以前よりも狙いやすい。

 ちなみに、13年から西のプレップとなった東海S組は、勝ってきた馬が[3-0-1-2]で、2着以下だった馬は[0-1-0-11]。こちらも勝ち馬だけ重視でいい。

 プレップを勝ってきた馬を買う、というのはなにやら競馬初心者のようだが、予想もたまにはそのくらいシンプルに考えたほうがよいのかもしれない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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