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【フェブラリーS・ダイヤモンドS・京都牝馬S・小倉大賞典予想】今週は今年最初のGIを含めた4重賞が開催!出走予定馬の調教をチェック!!

  • 2021年02月17日(水) 18時00分

最終追い切りでは素晴らしい動きを見せたが…


 先週の京都記念。阪神競馬場で行われたことにより、いつもウマい馬券で重宝している「厩舎適性」の考え方を応用し、過去5年の阪神芝2200mでの厩舎成績を重視した結果、成績上位の厩舎で馬券圏内を独占する結果となりました。あらためて「厩舎」としてのカテゴリーが予想の方向性を模索する上で重要な位置を占めると感じましたし、今後の重賞でもこれは重視していこうと思います。

 そうなると、今週の京都牝馬S。いつもなら京都競馬場の芝1400m外回りで行われますが、今年は阪神芝1400m。今回出走予定の厩舎で好成績を残しているのが、アンリミットの清水久詞厩舎。2016年から2020年で単勝回収率157%、複勝回収率102%。近走成績からはとても印が回る感じではないと思いますが、ちょっと気にしてみた方がよいかもしれません。

 そして、日曜日はいよいよJRAでの今年最初のGI、フェブラリーS。馬券的にも面白いメンバーが揃いましたから、予想も楽しいでしょうね。他の重賞との兼ね合いもあり、ここで取り上げた頭数は少なくなりましたが、重賞捜査網では全頭解説を行っていますので、そちらもご利用いただければと思います。

【ダイヤモンドS/メイショウテンゲン】

 昨年のダイヤモンドSは勝ち馬とハナ差の2着。3着以下には5馬身の差を付けただけに、非常に悔しい結果だったと思いますが、直近2戦が二桁着順の凡走。それもかなりの大敗だけに、ここで一変するかどうかというところですが、それでもnetkeiba.comの予想オッズで3番人気に推されているところには正直驚きました。

 個人的には前々走は1週前追い切りのCWでの併せ馬に遅れたこと、前走は最終追い切りの時計が遅いことが凡走の原因だと思っています。そういった意味では今回の1週前追いもCWで併せ馬に遅れており、これはあまり歓迎できることではありません。最終追い切りは極端に遅い時計ではなかったものの、速い時計という感じでもなく、CW6F84.8秒。一変というのはどうかというのが正直な評価です。

【京都牝馬S/ギルデッドミラー】

 ブリンカーを着用した前走は逆効果な部分もあったようで、今回は外してのレースになります。そんなこともあり、古馬との混合戦になって以降は大きな着順になってはいますが、勝ち馬との着差は1秒未満ばかり。きっかけひとつで成績が一変する可能性は十分にあると思います。

 中9週の今回は坂路での追い切りが4本。気持ちの勝った面が強いだけに、この本数になるのかもしれませんが、個人的にはちょっと物足りなさもあります。1本ずつの負荷としては、しっかり時計を出していますし、最終追い切りも坂路4F53.2秒。これはアーリントンCで2着した時の数字に似ていますし、決して悪くないはず。あとは落ち着いて走ることができるかどうかという部分です。

【小倉大賞典/ボッケリーニ】

 オープン入りしてからも連対を外していない堅実なレースぶり。前走で重賞制覇と、トントン拍子の出世街道を歩んでいますが、そこにはレース間隔を適度にあけて、坂路とCWを併用する調教内容が礎になっているような気がします。

 今回も中9週とレース間隔はあきましたが、坂路とCWを併用して、入念な仕上げになりました。1週前追い切りのCWでは併せ馬を先着していますが、これはここ3走になかったパターン。そして、最終追い切りがCWで半マイルというのは3走前、2走前と同じパターンになります。あとはハンデ戦ということで、57キロをしっかり克服できるかどうかでしょう。

【フェブラリーS/レッドルゼル】

 前走の最終追い切りは坂路で4F55.0秒。室町Sの最終追い坂路4F52.2秒に比べると、かなり時計が遅くなった印象でしたが、カペラSは坂路4F54.3秒だったので、関東圏のレースではこのくらいの数字が適当ということなのでしょう。そういった意味で注目した最終追いでしたが、今回は坂路4F52.7秒。かなりしっかりと負荷をかけていますが、これは中2週で1週前追い切りを課していないこと、今回がGIということが関係していると思います。

 問題はこのローテーション。15走して、馬券圏外は2回しかありませんが、これが中2週と中3週のローテーションでした。間隔が詰まっているからといって、4F時計が遅かった過去2回に比べると今回はしっかり時計を出しているので、そういった意味では過去と違った結果を期待できると思います。ただ、どうしても間隔が詰まると本来のパフォーマンスを発揮できないタイプもいるだけに、そこをどう判断するかですね。

レッドルゼル

中2週のローテーションがポイントとなりそうなレッドルゼル(2月10日撮影)


【フェブラリーS/オーヴェルニュ】

 東海Sはオープン連勝の勢いそのままで強いレース内容でした。そこから中3週のローテーションですから、1週前追い切りが坂路で4F54.8秒だった点に関しては特に疑問はありません。ただ、このローテーションで最終追い切りを含めて2本の追い切りしかないという点についてはどうなのかという部分です。

 ちなみに2勝クラス以上で中3週は過去に3回ありますが、ジュライSと阿蘇Sは追い切り2本。対して、五条坂特別はCWも併用して5本の追い切りでした。今回の最終追い切りはCWで単走でしたが、この動きが素晴らしい走り。前走時の最終追い坂路とは場所が替わりますが、これは決して悪くないと思います。ただ、この馬のパターンとはいえ、中3週で2本は馬券実績がないだけに、どうしても高い評価ができません。

オーヴェルニュ

素晴らしい動きを見せたが追い切り本数が気になるオーヴェルニュ(2月17日撮影)


◆次走要注意

・2/14 京都記念【サトノルークス】(8人/7着)

 これまで1週前追い切りの併せ馬で先着して連対を外したことがなかっただけに、今回が初めての着外となります。ただ、前絶対有利の展開の中であの位置ならこの着順も仕方なし。むしろ、メンバー2位タイの上がりを使えたことに復調を感じます。次走も同じように1週前追い切りの併せ馬で先着できれば、決して軽視はできません。

[メモ登録用コメント] [芝中長距離]1週前追い切り併せ馬先着なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<小倉芝1200>
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○最終追い切りが小倉馬場でラスト1F最速ラップ
○追い切り本数の多い調教タイプ

 先週は時計の速い小倉芝ではありましたが、基本的には傷んでおり、パワーは必須。そういった意味で坂路馬場での4F目最速ラップが最重要です。北九州短距離Sは7頭の該当馬がいて、馬券圏内を独占。ちなみに4着5着は追い切り本数の多い調教タイプだったので、本数でパワーの代用ができる馬場でもあります。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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