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フェブラリーSはコース適性やキャリアが重要

  • 2021年02月20日(土) 19時00分
 前回2月14日のWIN5は24万4690円の低額配当決着。対象レースの優勝馬5頭中、単勝2番人気以内の支持を集めていた馬は2頭だけで、残る3レースを勝ったのはいずれも単勝4番人気の馬でしたから、払戻金の発表を見て驚いた方も多かったんじゃないでしょうか。実際、単勝4番人気以下の馬が3勝以上した回としては、2011年09月25日の37万8160円を下回る史上最低配当でした。

 なお、単勝支持率通りに残り票数が減っていったと仮定した場合の配当理論値は約68万円。実際の配当はその3分の1程度だったということになります。「誰か影響力の強い予想家さんがこの組番(もしくはこの組番に含まれる馬)を推奨していたんじゃないか」など、理由はいろいろと考えられますが、こういう不思議な出来事がたびたび起こるのもWIN5の面白いところですね。

 明日2月21日のWIN5は総出走頭数が72頭、総組み合わせ数が59万9040通り(土曜12時現在)。1〜2レース目の出走頭数が比較的少ないので、このあたりを効率良く突破できるかどうかがポイントになるかもしれません。

【2021年02月21日発売分の1点予想】

阪神10R 5.カレングロリアーレ
東京10R 1.ヘイルメリー
小倉11R 15.ボッケリーニ
阪神11R 7.アヴァンティスト
東京11R 14.オーヴェルニュ

【1レース目 斑鳩S(阪神10R)】

 昨年の1〜2回阪神芝1400m内は、外寄りの枠を引いてしまった馬が不振。「馬番が11〜18番の馬」は[1-0-1-35]でした。少頭数とはいえ、基本的には内枠の馬を高く評価すべきでしょう。

 チャンスがありそうなのはムーンチャイム・ナンヨープランタン・カレングロリアーレ・ルガーサント・カイザーミノル・トオヤリトセイトあたり。展開に恵まれそうなカレングロリアーレは最優先で押さえるべきだと思います。

【2レース目 アメジストS(東京10R)】

 少頭数になりがちな一方、好走馬の枠順や脚質はだいぶ偏っているレース。「枠番が6〜8枠の馬」は2017年以降[0-1-2-19]、「前走の4コーナー通過順が7番手以下だった馬」は2017年以降[1-1-1-22]ですから、サペラヴィ・パラスアテナ・ターキッシュパレス・グレンガリーらはあまり強調できません。

 注目はやはりヘイルメリー・シルヴェリオの2頭。3連勝中で人気を集めそうな分、ヘイルメリーの扱いは少々悩ましいところですが、無理に嫌う必要はなさそうです。

【3レース目 小倉大賞典(小倉11R)】

 キャリアの浅い馬が中心。「出走数が22戦以上、かつ枠番が2〜8枠の馬」は2015年以降[0-2-0-42]なので、バイオスパークらは過信禁物と見るべきでしょう。

 なお「前走の距離が2000m未満、かつ前走の条件がJRAのレース、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が4位以下だった馬」も2015年以降[0-0-0-24]と苦戦していました。

 今年はカデナ・ヴァンケドミンゴ・ヴァンランディ・フェアリーポルカ・ボッケリーニあたりが有力。前走が好内容だったボッケリーニは素直に信頼して良いと思います。

【4レース目 大和S(阪神11R)】

 今回よりやや長い距離のレースを主戦場としてきた馬が中心。「“JRA、かつ3勝クラス以上、かつ1400mのレース”において4着以内となった経験のない馬」は2017年以降[0-0-0-22]と上位に食い込めていません。ダンシングプリンスらは割り引きが必要です。

 また「前走の着順が10着以下・競走中止だった馬」は2017年以降[0-0-1-25]。大敗直後の馬も評価を下げるべきでしょう。

 これらの傾向から強調できるのはリュウノユキナ・アヴァンティスト・ジャスパープリンス・サザンヴィグラス・ノボバカラなど。ここ2戦が好内容だったアヴァンティストを筆頭に、やや手広く押さえようと考えています。

【5レース目 フェブラリーS(東京11R)】

 コース適性が最大のポイント。「“東京ダ1600m・中京ダ1800m、かつ重賞のレース”において4着以内となった経験のない馬」は2012年以降[2-0-0-50]と安定感を欠いていました。この条件に引っ掛かっている馬は過信禁物です。

 さらに「出走数が26戦以上、かつ“JRA、かつGIのレース”において“着順が3着以内、かつ4コーナー通過順が5番手以内”となった経験のない馬」は2012年以降[0-1-0-42]。サンライズノヴァをはじめとする、キャリアが豊富過ぎる馬も基本的に信頼できません。

 ちなみに「前走の着順が3着以下だった馬」も2012年以降[3-3-3-78]といまひとつ。3着以内となった9頭のうち8頭をゴールドアリュールの産駒とエーピーインディ系種牡馬の産駒が占めていたので、インティ・エアスピネルらも扱いに注意すべきでしょう。

 面白いのはソリストサンダー・オーヴェルニュの2頭。手を広げても良さそうですが、まずは3連勝中のオーヴェルニュに注目すべきだと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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