毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
土曜の東京ダートは良馬場で行われた。東京競馬場は週始めの15日月曜に約50ミリの降雨を記録。その影響なのか?ダートは先週日曜と同じ良発表ながら、含水率は先週より上がっている。先週14日朝のJRA測定のダートの含水率は「ゴール前3.1%、4コーナー3.0%」で乾燥していた。20日朝の含水率は「ゴール前6.1%、4コーナー5.3%」。同じ良でも先週より水分を含んだ状態。脚質的には先行馬の活躍が目立った。
土曜は、ダート競走は7鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「2番手、2番手、3番手、1番手、1番手、5番手、1番手」。距離や条件にかかわらず、先行勢が頑張るケースが多かった。
フェブラリーSと同じ1600mで行われた7R・4歳上1勝クラスは前半3F35秒9(後半3F37秒4)で飛ばした2番人気クリノプレミアムが逃げ切り勝ち。2着は2番手追走のビバヴィットーリオが粘り込んだ。2頭とも、前走は芝のレースを使っていた馬のワンツー。このレースの勝ち時計は1分37秒6でほぼ水準。
10R・金蹄S(ダート2100m)は先手を奪った5番人気バンクオブクラウズが逃げ切り勝ち。勝ち時計2分9秒9は、自身の持ち時計(2分11秒6)を大幅に短縮して、かなり速い。ちなみに昨年の金蹄Sを勝ったマスターフェンサーは2分11秒4(良馬場)なので、土曜時点では良発表でも時計は出やすいとみるべきかもしれない。
このまま先行馬優位の流れが続くのか?日曜の東京都府中市の予想最高気温はこの時季としては異例の21度。引き続き好天予報なので、日曜のダートは土曜より乾く可能性が高い。個人的には土曜ほど、逃げ&先行勢有利にはならない気がしている。