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【中山記念・阪急杯予想】東西2重賞出走予定馬の調教を分析! 週末の雨にも注意!

  • 2021年02月24日(水) 18時00分

引き続き好調な動きを見せた1頭とは!?


 先週のフェブラリーS。出演させていただいた競馬予想TV!では「風」の影響について話題になりましたが、勝ち時計を見ると、これは間違いなく「あった」といってよいでしょうね。

 良馬場なのに、勝ち時計は1分34秒4。そして、1着から3着までは道中インでじっとしていた3頭。風によって砂が飛ばされた影響、レース中の風の影響。それらが重なったからこそ、この結果になったという可能性は十分だと思います。

 もちろん、そんな状況を把握して結果を出したチームが一番強かったわけで、カフェファラオは本当にお見事。C.ルメール騎手も会心の結果を出したといったところではないでしょうか。

 さて、今週から中山開催がスタート。どんな芝、どんなダートであるかということはレースが始まってみないことには分かりませんが、それ以上に気になるのはお天気。週末は金曜日、週明けは月曜日に雨マークですが、これが少しずれるだけでレース中の雨も考えられます。天気予報にも気を配る必要がありそうです。

【中山記念/バビット】

 菊花賞の時は1週前追い切りがCWで素晴らしい動き。これを評価して本命にも推したくらいですが、結果的には気持ちが高揚してしまい、レースで引っかかるという結果に。それを踏まえて、前走の1週前追い切りは以前の坂路に戻した形ですが、結果としては二桁着順が続きました。

 それだけに今回は惨敗の後遺症が気になるところ。これに関しては、1週前追い切りが坂路で4F52.5秒、自己ベストタイの時計をマークしたことであらためてしっかりと仕上げてきたという意図があるような気がします。最終追い切りはいつものパターンで遅い4F時計でも4F目最速ラップを踏むという内容。調教内容に関しては、好走時と変わりない印象ですから、あとはこれまでのように楽な逃げを打つことができるかどうか。

【中山記念/クラージュゲリエ】

 前走時の追い切りでは4本の併せ馬を消化して、うち3本が遅れる内容。もともと併せ馬では動かないということもあっての結果だと思いますが、それでもレースで3着というのは、追い切りの本数が多く、しっかりと乗り込まれていたからだと感じています。

 そういった意味で今回も調教量がひとつポイントになりますが、中5週でこの坂路とCWの追い切り本数なら十分だと思います。例によって、最終追い切りCWでの併せ馬はサンラモンバレーに遅れましたが、気になりません。と言いたいところですが、ちょっと気になったのは6F時計。6F85.5秒は少し遅い数字だけに、今回の距離を考えると、スピード感に物足りなさは残った感じです。

クラージュゲリエ

スピード感に物足りなさは残ったクラージュゲリエ(写真奥、2月17日撮影)


【阪急杯/インディチャンプ】

 約2ヶ月ぶりのレースになりますが、2月4日に坂路で4F54.3秒をマーク。かなり早い時期からしっかり時計を出した印象がありましたが、その翌週にはCWでの単走の追い切り。レース間隔を考えると、しっかりと調教負荷をかけている印象でしたが、1週前追い切り坂路でのサンライズノヴァとの併せ馬で遅れたのは意外でした。

 そして最終追い切り。坂路でファンタジステラとの併せ馬でしたが、これが遅れ。最終追いが併せ馬で遅れて、4F目13秒台というのは昨年のマイラーズC1着時以来となりますが、当時はとても走りにくいウッドチップでした。当時よりも走りやすいはずの馬場でこの動きですから、さすがに高い評価というわけにはいきません。

【阪急杯/レシステンシア】

 前走のマイルCSについては、レース翌週に「ハナを切ることができましたが、あれ以上引き離して逃げることが判断の難しい状況だったと思います」と松下武士調教師にお話しを伺っていました。骨折明けのGIということも影響したと思いますし、とにかくここで古馬との一戦を経験したことは少なからず、今後の糧になったことは間違いありません。

 今回は立て直しの一戦になりますが、追い切りの動きに関しては文句なし。1週前追い切りは坂路2F23.2秒。これを11.7秒、11.5秒の加速ラップでまとめるわけですから、どんな動きをしたのか、それを確認したくてたまらないくらいの数字です。

 なにより、前回と違うのは週末追い切り。前走時は坂路で4F70秒くらいでしたが、今回は60秒の負荷。個人的には阪神JFの時と同じ、このパターンが久しぶりの勝利を呼び込む可能性があると思っています。

【阪急杯/ダノンファンタジー】

 阪神芝1400mの阪神カップではローズS以来の勝利。ファンタジーS以来の1400mという距離がマッチした印象を受けますが、これによって、調子の波、勢いというものが戻ってきた印象。それをヒシヒシと感じることができたのが、1週前追い切りの坂路での動き。映像で確認しましたが、2F24.3秒をあれだけ安定したフォームで走ることができるようになったんだなあと感心しました。

 そして最終追い切り。CWで半マイルという形でしたが、これは前走時の最終追いと同じ。川田将雅騎手が跨っていましたが、今週もすごく安定したフォームでゴール前を駆け抜けており、引き続き好調というワードがぴったり。それでいて、4F48.9秒と速い時計でこれも前走時とほぼ同じ。調教内容から軽視する理由はありません。

ダノンファンタジー

すごく安定したフォームで駆け抜けたダノンファンタジー(2月24日撮影)


◆次走要注意

・2/20 ダイヤモンドS【ナムラドノヴァン】(6人/4着)

 道中がかなりゆったりと流れて、残り1000mから11秒台というレースラップ。個人的に想定していたよりもかなり遅い流れになったので、それで4着ならよく頑張ったと判定します。右回りも決して不得意ではないと思いますし、順調なら重賞のひとつはどこかでチャンスあるはずです。

[メモ登録用コメント] [芝長距離]1週前追い切りCWで併せ馬なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<中山ダート1200m>
◎追い切り本数標準以上の併用系統の調教タイプで1週前追い切り以降に坂路馬場で4F目最速ラップ
○最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○最終追い切りが南Bで併せ先着
○最終追い切りが南Wで4F51秒以下

 ◎は昨年のベスト調教内容。これで単勝40倍、50倍が1着になっているので、これは引き続き重視した方がよいでしょう。南Bと南Wに関しては、昨年無警戒だった部分ですが、これも高配当1着が出ています。これに坂路で4F目最速ラップをうまく組み合わせることで好配当を狙っていきましょう。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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