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【幕張S予想】波乱続きの中山芝1600mは伏兵に注目

  • 2021年02月26日(金) 18時00分

モーリスのような進撃に期待


 今年は2回中山の第一週に移動したが、幕張ステークスが春の中山芝1600mの3勝クラス(旧1600万下)の特別戦として組まれるようになったのは2015年から。

 展開と枠順が微妙な中山芝1600m。かつ、もっとも難しいクラスらしく波乱の連続。過去6回、馬券に絡んだ18頭のうち半数の9頭が上位5番人気に入らない伏兵。3連単は9万円以上が5回(10万超え3回)だった。伏兵を探したい。

 ウイングレイテスト(父スクリーンヒーロー)はここ2戦「8着、4着」だが、3歳だった昨春、中山芝1600mのニュージーランドTで大外16番枠を引きながら1分33秒1で0秒1差の3着に突っ込んでいる。つづくNHKマイルC1600mも1分33秒1で7着(0秒6差)。再び大外18番枠だったため、今回と同じ横山武史騎手が最後方に控える策を取らざるをえなかったが、上がり33秒7は最速だった(他馬は34秒台以上)。

 前走、決して合ってはいない重馬場の1800mで4着(0秒2差)するくらいパワーアップしている。GI-GIIでも差がなかった良馬場のマイルなら巻き返せるだろう。父スクリーンヒーローの代表産駒モーリスが立ち直って進撃(7連勝)開始となったのが、4歳春の中山芝1600mだった。

 ウイングレイテストの3代母Chic Belleシックベル(父ミスタープロスペクター)は、1994年のオークス馬チョウカイキャロルの母の全姉。母の父サクラユタカオーは1986年の天皇賞(秋)をレコード勝ちした大器(サクラバクシンオーの父)。ウイングレイテストは底力と、スピード能力を備えた血統背景を秘めていて不思議ない。

 同じスクリーンヒーロー産駒のウインカーネリアンは目下絶好。連続して2着ニシノカツナリ。この人気馬2頭は強力だが、幕張Sで波乱を演出するのは6年間に4頭も馬券に絡んでいるベテラン7歳馬。スーパーブレイクの母ウェディングフジコ(48戦5勝)は、8歳春までオープンでがんばったきわめてタフな牝馬だった。前回は自己最高タイムのこの馬も、母と同じようにまだまだ衰えはない。さらに大穴ならルガールカルム(父ロードカナロア)。短距離戦出走で凡走続きだが、中山の芝1600mには1分33秒2がある。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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