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【川田将雅×ダノンザキッド】2歳王者、弥生賞で始動「ダービーに向かうまでの大事なステップ」/後編

  • 2021年03月04日(木) 18時03分
ノンフィクションファイル

▲ダノンザキッドとクラシック戦線へと向かう川田騎手 (C)netkeiba.com


牡馬クラシックの重要トライアル・弥生賞に、2歳王者のダノンザキッドが出走予定です。無傷の3連勝で制したホープフルSは、師匠の安田調教師と叶えた悲願のタイトル。「キッドからのプレゼント」と、川田騎手は感慨深げに振り返ります。

師弟コンビで挑む夢の続きは、クラシック。東スポ杯2歳Sの時点では「勝ってはいるけど中身は動けていない」と、心身の幼さが課題でした。3歳を迎えての成長ぶりや、レースに向けての手応えは? 主戦が胸の内を語ります。

(取材・構成=不破由妃子)

※このインタビューは電話取材で行いました

勝ってなお「もっと動けるようになる」感覚


──数多くのGI馬の背中を知る川田さんですが、ダノンザキッドのポテンシャルについて、ここまでに感じたことを教えてください。

川田 東スポ杯の時点でいうと、新馬を一戦走っただけなので当然ですが、まだまだ競馬を理解していなくて、いい走りができていませんでしたし、身体も動いていませんでした。

 馬体重は新馬戦から結構増えていて身体こそ大きくなっていましたが、心身ともにまだまだ幼く、動き方自体を全然わかっていない状態でしたね。動く練習をしながらの直線でしたが、それでも負ける雰囲気はまったくありませんでした。

──それこそ素質というか、ポテンシャルが醸し出すものですよね。

川田 なんていうんですかね…。「能力を出し切った結果、勝てる馬」と、「能力を出し切らずとも勝てる馬」がいて、後者の場合、それだけ能力値が高いということですよね。東スポ杯のときのダノンザキッドもまさに後者で、勝ってはいるけど、中身としては全然動けていなくて、さっきも言いましたが、動く練習をしている段階でした。

 それでいて、直線で追っている感覚としては、負けることは絶対にないと思えた。逆に言うと、負ける感覚がないから、先々のために動く練習ができた。勝ってなお、「これからもっと動けるようになる」という感覚しかなかったです。

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