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【弥生賞予想】完全な一強ムードで相手選びも絞られそう

  • 2021年03月05日(金) 18時00分

圧倒的人気馬の取りこぼしパターンの定番は…


 今年の弥生賞はダノンザキッドの超一本かぶりということになりそうだ。理屈で考えると確かに同馬を否定する根拠はほとんどない。

 単純に3戦3勝が強い内容ということもあるし、負かす馬が誰かということを考えたときに根拠のある他馬がうかばないということもある。

 ただ、平成以降の弥生賞に3戦全勝で臨んだ馬は[3-3-0-3]。昔と今ではレースの使い方も違うが、あくまでプレップということを考えると2着で裏目千両になることも意識しておいたほうがよいのかもしれない。

 では先着する可能性のある馬は誰か。人気順ならシュネルマイスターか。2戦2勝とルメールで人気は出そうだ。キングマン産駒ということで距離は心配だが母はドイツオークス馬で2000mまではこなすかもしれないし、陣営もこなせる自信があるからここへ使ってくるのだろう。

 展開的なことを考えると逃げた馬が捕まらないというのが人気馬2着の定番パターンなので、力の裏付けがあって逃げの可能性のある馬も候補になる。タイトルホルダーはデビュー戦で逃げているが今回はハナまでは考えづらいし、既にダノンザキッドと当たっているぶん逆転のシナリオを描きにくい。ダノンザキッドの2着には付けやすいが、あわよくば、を狙うなら前走逃げているタイムトゥヘヴン。ただ同馬とて、前走の展開ならもう少しきわどい競馬になってほしかったという面はある。

 テンバガーは京成杯の展開が不向きだったという手ごたえはある。もう少しフラットなペースになるか、自身が位置を取ればもう少しやれそう。

 ヒモ穴として推したいのはワンデイモア。というか、あとはこの馬くらいしか挙げられる馬がいない。前走条件戦組は新馬・未勝利を勝ちたての馬はかなり苦戦しており、馬券圏内があるとしたらシュネルマイスターかこの馬だろう。前が想像以上にやりあったときの3着というイメージだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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