【チューリップ賞予想】桜の舞台に向けて、最も重要なトライアル
能力上位のエリザベスタワーに期待
2018年のアーモンドアイ(直前は1月のシンザン記念)、2019年グランアレグリア(2歳12月の朝日杯FS)、2020年デアリングタクト(2月のエルフィンS)。
牡馬のクラシックに臨むスケジュール(2年連続ホープフルSからの直行馬が皐月賞制覇)と同じように、これまでの日程にとらわれない桜花賞馬が連続している。
今年もソダシ、サトノレイナス、アカイトリノムスメ、ファインルージュなどはここには出走しない。春の前半に活力を消耗しない日程を選ぶ有力馬が増えた。
そのため例年より全体レベルは低い気はするが、「阪神JF→チューリップ賞→桜花賞」は王道の路線。阪神1600mのチューリップ賞は最も重要なトライアルであり、過去10年の桜花賞で3着以内に快走した30頭のうち、6割の18頭がこのGIIの出走馬によって占められている。
阪神JFから、この路線を歩むのは人気のメイケイエール(武豊騎手)ただ1頭。出負けした阪神JFは0秒2差の4着。とても軽視はできない。
ただ、その武豊騎手にフラれる形になったエリザベスタワー(父Kingmanキングマン)はまだ侮れない。前半から折り合い難をみせた前回のエルフィンSは、終始、鞍上が立ち上がり通し。直線もスムーズではなく、秘める能力の半分も出せなかった。それでも勝ち馬と同じ上がり33秒8で、差は0秒5だった。
父キングマン(Danzig系Green Desertの孫)は、マイルのG1を4勝。2014年の全欧3歳牡馬チャンピオン、かつ全欧年度代表馬。輸入牝馬の母ターフドンナは独オークス馬。エリザベスタワーは500キロを超す迫力の馬体を持ち、出負けした阪神1600mの新馬戦は上がり33秒6だった。阪神に戻るのはプラスだろう。
母のイトコになるロサギガンティア(父フジキセキ)は2014年のスプリングSなど全5勝。
先週は、栗東坂路を自己最高の51秒台で動いてみせた。反撃に注目したい。当然、相手はメイケイエールだが、タフなタガノディアーナ、立て直してきたテンハッピーローズ、シャーレイポピー(オークス馬の祖母トールポピーはチューリップ賞2着)も買いたい。