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【弥生賞予想】キングマンとSライン牝系の可能性にも期待したい弥生賞

  • 2021年03月05日(金) 19時00分
今週末は弥生賞!
血統ビームを駆使した亀谷敬正の予想を重賞限定で公開!
鋭い着眼点に基づく見解は誰が読んでもタメになります。
以下よりぜひご覧ください。
亀谷敬正の予想を見る

日本で成功できるだけの血統背景と競走実績


 血統は上手にデータ加工すれば、競走馬の能力予測に役立つこと。これを証明するのにふさわしい舞台のひとつが新馬戦でしょう。

 今年の1月17日の中山4レース。「亀谷競馬サロン」のメンバーと共有している「新馬得点」が1位(6人気)のコズミックマインドが1着、「指数2位」のオーケーナイトが11人気で3着、「指数6位」のクロスオブドリームが2着。3連単50万6710円を大本線で的中。新馬得点は、独自の加工を施した血統データを、機械に読ませて自動抽出したもの。

 ちなみに、機械学習を専門としているメンバーに過去の新馬得点の精度を検証させたところ、「この得点はレースが終わった後に作ったものではありませんよね?」と言われたほどのパフォーマンス(笑)。(もちろん実際には、レース前に「亀谷競馬サロン」メンバーに公開した得点です)

 我々が公開している「新馬得点」の強みは、サンプル0とされてしまう新種牡馬も産駒デビュー前に好成績を収めることをある程度予測できること(もあること)です。

「新馬得点」は血統を機械に学習させる際に、種牡馬名や母名、母父など、所謂JRAで発表されている種牡馬の名前だけを単純に読ませているわけではありません。簡単にいえば祖先の実績。系統が持つ特性、属性を入力して得点化しています。系統の適性、特性を大雑把にパターン化しても傾向が出ること。各国、各カテゴリーで走る馬のタイプには法則性があるからこそ、サンプルが少ない種牡馬の傾向も予測できるのです。

 今週末の弥生賞に出走を予定しているシュネルマイスターの父キングマンもJRAではサンプルが少ない種牡馬。

 キングマンの種牡馬名だけを単純にJRAデータで機械に読ませても「サンプル不足」もしくは「短距離血統」と認識されるはず。キングマンの産駒は現状芝1800m以上で勝利した産駒はいないですし、最多勝利距離が1200mなのですから。

 しかしキングマンは、JRAの芝レースならば、中距離で大物を出せる可能性が高い血統です。シュネルマイスターは端的にタイプ化するならば、サトノクラウンのような適性を示す馬ではないでしょうか?

 キングマンは母系にリファールの傑作ダンシングブレーヴ。さらにミルリーフを持つ馬。日本でも芝中距離で大成功したディープインパクトはリファールを持ちますし、キングカメハメハはミルリーフを持ちます。古くから日本の芝中距離競馬でミルリーフとリファールは実績を残しているように、JRAの芝中距離でタメを利かせる競馬をすれば、鋭い末脚を発揮する大物を出せる名血です。

 また、日本の芝中距離で結果を出すためには、欧州のマイルで高いパフォーマンスを発揮できる能力も必要ですが、キングマンにはその実績もあります。

 ただし鋭い末脚を出せるのは闘争心によるものですから、コントロールを誤ると短距離馬になってしまいます。エイシンフラッシュやその父キングズベストの産駒に短距離馬が増えてしまうのもそのためです。

「闘争心が強い欧州血統」は、気性のコントロールができなくなると短距離を走るしかなくなるのは、何十年も続く「血統傾向の基本原則」でもあります。闘争心も強いステイヤー種牡馬を単純に機械に読ませると「芝短距離の穴が多い」という傾向が出るのも、コントロールが利かなくなった欧州血統は短距離の消耗戦で走るしかないからです。

 シュネルマイスターを管理するのは手塚調教師とノーザンファーム。このチームで誕生したフィエールマンも闘争心によって末脚を繰り出していましたが、管理者が違えば、短距離の条件戦を走っていたかもしれません。

 さらにシュネルマイスターは母系も魅力。サリオス、サラキア、マンハッタンカフェ、ブエナビスタを出したドイツのSuleika牝系。

 シュネルマイスターとそのチームにはキングマンが持つ本来の才能をJRAのレースでも存分に発揮してほしいものです。もっともシュネルマイスターの血統を語ることが、今年の弥生賞では馬券的な見返りは大してなさそうなこと自体も否定はしませんが。

著しい成績を挙げ、殿堂入り予想家となった亀谷敬正の弥生賞予想はレース当日までにウマい馬券で公開!

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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