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弥生賞は実績や前走の末脚に注目したい

  • 2021年03月06日(土) 19時00分
 前回2月28日のWIN5は42万7570円の配当で決着。1レース目のすみれS(阪神10R)、4レース目の阪急杯(阪神11R)、5レース目の中山記念(中山11R)をいずれも単勝1番人気の馬が制しました。

 一方、2レース目のブラッドストーンS(中山10R)では単勝オッズ28.9倍(9番人気)のスマートアルタイルが波乱を演出。前出の3レースを的確に絞り、残る2レースを手広く押さえるような買い方で当てたプレイヤーが多かったんじゃないでしょうか。

 ちなみに、発売金額は9億96万2200円。9億円を突破したのは今年初めてで、GIが施行されなかった日に限ると2020年の9月27日(10億908万300円)以来です。

 1レース目のすみれS(阪神10R)が8頭立ての少頭数だったうえ、ディープモンスターが単勝オッズ1.4倍(1番人気)の支持を集めていましたから、「これなら少点数でも楽しめそう」と考えた方がたくさんいたのではないかと思います。

 明日3月7日のWIN5は総出走頭数が66頭、総組み合わせ数が36万6080通り(土曜12時現在)。総組み合わせ数が少ないだけでなく、単勝で保険を掛けることもできる5レース目に断然人気馬がいるので、前回以上に魅力を感じているプレイヤーが多いかもしれません。

【2021年03月07日発売分の1点予想】

阪神10R 13.アクアミラビリス
中山10R 10.ダノンファスト
小倉11R 1.リトミカメンテ
阪神11R 7.サトノフェイバー
中山11R 2.ダノンザキッド

【1レース目 うずしおS(阪神10R)】

 外寄りの枠に入った馬を重視した方が良さそう。「枠番が1〜4枠の馬」は2016年以降[2-0-0-20]と安定感を欠いていました。メサルティム・イズジョーノキセキらは扱いに注意すべきでしょう。

 また「前走の4コーナー通過順が3番手以内だった馬」も2016年以降[0-1-1-17]。ソシアルクラブなど、先行力の高さを活かしたいタイプも過信禁物です。

 これらの傾向から強調できるのはムーンチャイム・ハッシュゴーゴー・アクアミラビリスあたり。実績上位のアクアミラビリスは特に高く評価すべきだと思います。

【2レース目 総武S(中山10R)】

 実績馬が中心。「“前年以降、かつ中央場所、かつダ、かつオープンクラスのレース”において5着以内となった経験のない馬」は2015年以降[1-0-1-43]とあまり上位に食い込めていません。バーナードループらはやや評価を下げるべきでしょう。

 さらに「馬番が1〜8番、かつ前走の馬体重が520kg未満だった馬」は2015年以降[1-0-0-32]。外寄りの枠に入った馬や馬格のある馬が優勢でした。メモリーコウなども割り引きが必要です。

 チャンスがありそうなのはダノンファスト・バレッティ・メイショウワザシ・ハヤヤッコあたり。4歳のダノンファストは素直に信頼して良いと思います。

【3レース目 壇之浦S(小倉11R)】

 今年の1〜2回小倉芝1800m、かつ4歳以上のレース(3月6日終了時点)は、今回より長い距離のレースを経由してきた馬が不振。「前走の距離が1800m超だった馬」は[4-3-1-54]ですから、パトリック・シャフトオブライトらは強調できません。

 狙ってみたいのはリトミカメンテ・ダブルシャープ・トゥザフロンティア・マイネルウィルトスあたり。休養明け2戦目でキャリアも浅いリトミカメンテは押さえておくべきでしょう。

【4レース目 大阪城S(阪神11R)】

 近年の3着以内馬は前走好走馬や先行馬ばかり。「前走の着順が5着以下、かつ前走の4コーナー通過順が5番手以下だった馬」は2018年以降[0-0-0-19]なので、マイラプソディらは評価を下げた方が良さそうです。ちなみに「前走の馬体重が470kg未満だった馬」も2018年以降[0-0-0-15]と苦戦していました。

 不安要素が比較的少ないのはサトノフェイバー・ヒンドゥタイムズ・アフリカンゴールド・マンオブスピリット・ブレステイキングあたり。サトノフェイバーは展開に恵まれる可能性も高いと思います。

【5レース目 弥生賞(中山11R)】

 直近のパフォーマンスを素直に評価したい一戦。「前走の条件が“JRAのレース”、かつ前走の上がり3ハロンタイム順位が5位以下だった馬」は2016年以降[0-0-1-17]と勝ち切れていません。タイトルホルダーなどは過信禁物と見るべきでしょう。

 また「“JRA、かつ1勝クラス以上のレース”において2着以内となった経験のない馬」も2016年以降[1-1-0-25]といまひとつ。テンバガー・ホウオウサンデーらは割り引きが必要です。

 なお「父がディープインパクト・ハーツクライ以外の種牡馬、かつ生産者がノーザンファーム以外の馬」は2016年以降[0-0-3-32]。このレースと相性が良いディープインパクトやハーツクライの直仔を除くと、ノーザンファーム生産馬が優勢でした。

 ワンデイモア・シュネルマイスターあたりも侮れませんが、中心はやはりダノンザキッド。無理に逆らう必要はないと思います。

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競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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