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【フィリーズR予想】前走マイル組に注目したいフィリーズレビュー

  • 2021年03月09日(火) 12時00分

幅広いところから好走馬が出る


 フィリーズレビューは、いまさら言うまでもなく芝1400mで争われる。1400mという距離は、一見すると1200mが得意な馬も1600mが得意な馬も走れるように見える。

 しかし、結果はそうはなっていない。過去10年、前走芝1200m組は[0-0-0-29]と全く馬券に絡んでいない。人気になるような馬もいなかったのだが、4着止まりとなっている。

 芝1400m組は[4-3-3-43]、芝1600m組は[7-6-6-51]。勝率も複勝率も、フィリーズレビューと同距離の1400mから来た馬より、1ハロン長い1600mから来た馬のほうが高い。単勝回収率は1400m組のほうが高いが、指標としてより信用できる複勝回収率は1600mのほうが高い。

 阪神JFがあるためではないかと思われるだろうが、馬券に絡んだ芝1600m組19頭のうち、阪神JF組は7頭のみ。マイルの1勝クラス組が[2-1-1-3]と走っているなど、幅広いところから好走馬が出ている。

 ではその芝1600m組について、なにか良いパターンはあるのだろうか。

 距離短縮で臨む一戦ということもあり、前走(1600mのレース)で前へ行けていた馬のほうが良いように見える。

 前走で4角3番手以内だった馬は[4-3-3-18]で回収率が単170%・複311%(この回収率は人気薄好走馬の影響で高く出過ぎている)。前走4角4番手以下だった馬は[3-3-3-33]で回収率は単27%・複63%。複勝率でいうと前者が35.7%、後者は21.4%。さらに後者で馬券に絡んだのは1頭を除くと7番人気以内馬だけで、大穴に繋がりにくい。

 今年の登録馬で前走芝1600mを走っていた馬は13頭。うち勝ってきたのは未勝利戦のリュクスフレンドだけで、同馬は前走4角11番手。前走2着はエルフィンS12番人気2着だったスンリだけで4角5番手。前走3着はフェアリーSのベッラノーヴァだけで同馬は前走4角14番手。前走着順と4角位置の両方で推せる馬はいない。

 前走4角3番手以内を満たす馬は5頭いるが、成績面からは推せるのはヨカヨカ(阪神JF5着)とエイシンヒテン(クイーンC4着)あたりか。いずれにしても登録馬が多いので、最終的に誰が出走するのか確定してから改めて考えたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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