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【スプリングS予想】人気薄を1着で狙う攻めの姿勢を推奨!

  • 2021年03月14日(日) 18時00分

■スプリングS(GII・中山芝1800m)フルゲート16頭


★3行でわかる! スプリングS 攻略の糸口

1.1番人気は2〜3着惜敗が多い。1着は人気薄を狙うべき!
2.先行優勢前走上がり2〜3位の馬が特注。内枠ベターか。
3.前走GI&1勝クラス組が好調。乗り替わり&レア毛色も○。

データ特注推奨馬
 ★ヴェイルネビュラ
 ★アサマノイタズラ

 詳しくは後述するが、スプリングSは1番人気が2〜3着に惜敗するケースが多いレース。昨年も、1番人気のヴェルトライゼンデは2着で、勝ったのは6番人気のガロアクリークだった。こういうパターンを狙うのが、スプリングSで大きく儲けるコツ。思いきって、大穴の単勝で勝負してみるのも悪くない。

 中山芝1800m自体はフラットなコースなのだが、スプリングSの好走馬は内枠にかなり偏っている。判断の難しいところだが「真ん中よりも内の枠番ならば少しプラスに評価」するのが、もっとも適切かと思われる。脚質はハッキリと先行勢優勢で、前走で最速上がりを使っていたような馬は苦戦する傾向。ここは、前走での上がりが最速ではなく、2〜3位だった馬を狙っていきたい。

 前走GI組は堅実な結果を残しているが、配当的な妙味には乏しい。そこを補完するためにも、ここは前走1勝クラス組を積極的に狙っていきたい。あとは、鞍上が乗り替わる馬もプラス評価の対象。勝率は継続騎乗組よりも格段に高く、外国人騎手への乗り替わりであれば、期待度はさらにアップする。なぜかこのレースで強い、芦毛や青毛といって「レア毛色」の馬も、狙ってみて損はないはずだ。

 データ特注推奨馬は、ヴェイルネビュラとアサマノイタズラの2頭。後者はかなりの人気薄となりそうだが、買い材料はかなり多く、侮れない面アリだ。今年の牡馬クラシック路線は、確たる中心を欠く混戦模様。このレースの出走予定馬も、コレという存在が見当たらない。波乱となるケースも十分に考えられる一戦だろう。

【コース総論】中山芝1800m Aコース使用

・コースの要所!

★人気馬の信頼度が高いコース。人気薄を1着で狙う馬券は避けたほうが賢明。
★外枠のほうが配当的妙味があるほど。枠番の内外による差はかなり小さい。
★先行勢が圧倒的に強い。最速上がり馬の取りこぼしが非常に目立つコース。





 正面スタンド前からのスタートで、その直後が急坂。最初のコーナー進入まで約200mと短いのだが、序盤から急かしてポジションを取りにいくと、急坂でスタミナを大きく削られてしまいそうだ。とはいえ、内回りでもありポジション取りはきわめて重要。ジョッキーにも高い判断力が問われる、一筋縄ではいかないコースといえるだろう。

 総合力を問われるコースであるためか、人気別成績では人気サイドの活躍が目立つ。とくに偏りが大きいのが「勝ち馬」で、全体のじつに90%近くが、6番人気以内馬によって占められている。となれば、7番人気以下馬を1着で狙うような馬券はナンセンス。イメージ以上に順当決着傾向が強いコースなので、穴党はとくに注意したい。

 枠番は基本的にフラット。内枠有利どころか、複勝率は馬番01〜04番がもっとも低くなっている。「中山芝=内枠有利」というイメージにとらわれると、手痛いしっぺ返しを食う可能性がありそう。内枠重視の姿勢で馬券を買うファンが多いためか、外枠のほうが複勝回収値やギャップ値は格段に優秀。儲け重視ならば、外枠を積極的に狙うべきだ。

 最後に脚質面だが、こちらもかなり偏りが大きい。4コーナーを5番手以内で回った先行勢が圧倒的に強く、中団からの差しがサッパリ決まっていないのである。データ母数が少ないとはいえ、最速上がり馬が1勝しかしていないというのは、驚きの結果。逃げ・先行勢を中心に馬券を組み立てるべきコースであるのは、間違いない。

【レース総論】スプリングS(GII) 中山過去10回

・レースの要所!

★1番人気は高信頼度だが2〜3着が多い。10〜12番人気など大穴の激走を警戒。
★時期的なものかレースでは内枠が圧倒的に強い。脚質はやはり先行勢が優勢。
★前走4着以内が好走の必要条件。前走GI組と前走1勝クラス組はプラスに評価。
★勝率が高いのは乗り替わり組で外国人騎手も絶好調。レア毛色の馬にも注目。










 レースの平均配当は、単勝954円、馬連4044円、3連複7101円と低めの水準。過去10回で、1番人気が4着以下に終わったのは1回だけと、かなり信頼度が高いのが要因だろう。しかし、[2-5-2-1]という成績を見てもわかるように、2〜3着が多く勝つケースは意外に少ないのである。3連複の軸には適しているが、1着固定で買うのは避けるべきだ。

 人気別成績をみると、人気薄の活躍がけっこう目立っている。7〜9番人気こそイマイチだが、中穴ゾーンの4〜6番人気は4勝をあげる大活躍で、大穴の10〜12番人気も複勝率は15.4%という高さ。人気サイドをしっかり押さえつつ、人気薄を積極的に狙っていくような馬券での勝負をオススメする。

 枠番については、コースデータとは大きく異なる結果が出ている。この時期の馬場バイアスが影響しているのか、内のほうが明らかに好成績なのだ。単純に内外を比較したデータにおける連対率の差は、なんと3倍近く。外枠である馬番13〜16番の成績不振が、かなり足を引っ張っている印象で、内枠ベターと考えたほうがよさそうだ。

 ただし、脚質面はコースデータ同様に「前」が優勢。過去10回の勝ち馬のうち、4コーナーを5番手以内で回っていなかったのは、2018年のステルヴィオと2017年のウインブライトしかいない。少頭数で開催された年が混じっているので、このデータの印象ほどには前優勢ではないだろうが、それでもやはり先行勢のほうが信頼度は高いはず。上がり3位の馬がもっとも高信頼度というのも、先行優勢を裏付けるデータといえる。

 それは、前走での上がり3F順位別成績からも明らかだ。前走最速上がり馬はトータル[1-5-2-21]で勝率3.4%と、ほとんど勝てていない。上位人気に推された馬が多いことを考えると、かなりの成績不振といえる。それとは対照的に、前走での上がりが2〜3位だった馬は、トータル[6-4-5-29]という好成績をマーク。単勝適正回収値が大台である100を超えているように、人気薄での激走も期待できる。

 前走の着順に関しては、4着以内であるのがこのレースで好走する必要条件。今年に関してはほとんどの馬がクリアしそうだが、もし前走5着以下馬が出走してきた場合は、評価をかなり下げていいだろう。そして前走クラス別では、前走GI組と前走1勝クラス組が好成績。オープン特別やGIIIからのローテで出走する馬は、高評価できないだろう。

 因果関係がよくわからないアノマリー系データからは「毛色」をピックアップ。なぜかスプリングSは、芦毛や青毛といったレア毛色が強い傾向にある。栃栗毛は一度も出走していないが、もし出てきたら要チェックだろう。騎手関連データでは、乗り替わり組の勝率が高いという点に注目。外国人騎手がやたらと勝っているのも、大きな特徴といえる。鞍上が外国人騎手に乗り替わる馬は、1着固定での勝負が面白い。

 データを掲載しなかったところでは、馬体重480キロ以上の大型馬の強さや、前走が芝1800m戦以外だった距離延長組&距離短縮組の好成績も、プラスに評価したポイント。こういったファクターでふるいにかければ、馬券の対象とすべき馬はかなりのところまで絞り込めるはずだ。

【血統総論】


 血統面は、ディープインパクト産駒、ロードカナロア産駒、ヴィクトワールピサ産駒をプラス評価の対象とした。これだけの出走数がありながら複勝率が40%近くあるのだから、ディープインパクト産駒の優秀さはきわだっている。それを連対率で上回ってみせたロードカナロア産駒も、やはり高く評価してしかるべきだ。あとは、意外性があるヴィクトワールピサ産駒の激走も警戒しておきたい。

★出走想定馬 総論×各論

 本稿執筆段階で出走の意向を把握できているのは、フルゲート以下の13頭。このままいけば、収得賞金400万円の馬も抽選ナシで出走可能となりそうだ。ここで人気を集めそうなのは、きさらぎ賞の3着馬であるランドオブリバティや、共同通信杯の2着馬ヴィクティファルスなど。あとは、未勝利戦を圧巻の内容で勝ち上がってきたボーデンも、上位人気の一角に推されそうだ。

 現時点でのトップ評価は、人気薄となりそうなアサマノイタズラ。前走は1勝クラスの水仙賞に出走して、1番人気ながら4着に敗れている。しかし、けっこうロスの多いレース内容だった印象で、能力的には遜色なし。買い材料の多さはトップクラスで、しかも「人気薄の1着」が多いレースでもある。もし鞍上が乗り替わるならば、さらに大きな期待をかけられるはずだ。

 二番手評価にヴェイルネビュラ。前走のジュニアCは、1番人気に応えての快勝だった。百日草特別でも1番人気に推されていた素質馬が、キッチリ巻き返してきた。プラス評価となった項目はかなり多く、前走で好感触を得た戸崎騎手の継続騎乗も好印象だ。この混戦模様で、持ち前の高いポテンシャルを発揮できれば、勝ち負けまで。中穴人気になりそうなのも、魅力的なポイントといえる。

 三番手評価にイルーシヴパンサー。1勝クラスで2戦していずれも2着と勝ちきれていないが、その差はわずか。相手なりに走れるタイプだけに、人気薄となった場合でも侮れない面がありそうだ。逃げ・先行勢が多い組み合わせになりそうなので、中団から差せる脚がある本馬は、展開面での有利さアリ。久々を叩かれての上積みもあるはずで、狙ってみる価値は十分だろう。

 以下はランドオブリバティ、ヴィクティファルス、ワールドリバイバル、アールバロン、ロードトゥフェイム、ボーデン、ヴィゴーレという評価の序列。名前をあげた馬が多いのは、それだけ混戦模様とみているからだ。スプリングSは、人気サイドをしっかり押さえつつ、思いきった穴馬を狙う「攻め」の馬券が向くレース。アサマノイタズラには、ダイワメジャーの再現(例が古いけど)を期待したい。


■総論×各論・先々週の馬券回顧



3連複を選択したのだけ正解(#^ω^)ビキビキ

この相手ならば02ダノンザキッドで大丈夫だろうと思いつつも、あまりの人気に嫌な予感がして3連複勝負に。ここまでは大正解でしたが……人気薄で期待した01ゴールデンシロップがサッパリではドモナラズ(反省)。しかし、これで今年の牡馬クラシック路線、まさに「混沌」ってカンジになってきましたね。大波乱もありそうなので、今から皐月賞がちょっと楽しみデスヨ。獲れるかどうかはまた別の話だけんども!

※コース&血統データは2016年以降、レースデータは2010年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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