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【高松宮記念予想】前走大敗の「あの馬」が不動の本命級!

  • 2021年03月21日(日) 18時00分

■高松宮記念(GI・中京芝1200m)フルゲート18頭


★3行でわかる! 高松宮記念 攻略の糸口

1.内枠有利で外枠は大幅割引。脚質は圧倒的に「前」優勢!
2.2〜3番人気特注。そこからのヒモ荒れ狙いにウマ味あり。
3.前走プラス体重今回斤量減関西所属騎手なども買い!

データ特注推奨馬
 ★モズスーパーフレア


 けっこう荒れるイメージで、実際に超高配当が何度も出ている高松宮記念。しかし、1番人気の信頼度がそれほど高くないにもかかわらず、単勝平均配当は813円と意外に低かったりする。つまり、1着馬が大きく紛れるケースは少ないということだ。2〜3番人気が猛烈に強いコース&レースなので、そこからの「ヒモ荒れ狙い」がもっとも効率のいいスタンスとなりそうである。

 枠番はハッキリと内枠有利で、外枠である馬番13〜18番に入った馬は、人気でも評価をかなり割り引くべき。また、スプリント戦らしく「前」が非常に強いのも、しっかり意識しておく必要アリだ。中団からの差しが届きそうなコース形態ではあるのだが、実際にこのレースで差し切ったのは、過去10回でロードカナロアただ1頭。超のつく一流馬でなければ、差し切るのは至難と考えたほうがいい。

 あとは「馬体重の増減」もしっかりチェックするべき要素。というのも、高松宮記念は前走プラス体重の馬が圧倒的に強いレースだからである。前哨戦をキッチリ使ってくる馬が多いためか、「前走は余裕残し→今回はキッチリ絞って出走」というパターンが、やたらと強い。信頼度や回収値にどれほどの大差があるかは、掲載しているデータを見てもらえば一目瞭然だろう。

 そのほかにも、今回斤量減となる馬の強さや、高齢馬の活躍が目立つこと、関東所属騎手が大不振で関西のジョッキーが好成績であることなど、注目すべきポイントはいくつもある。そして、ほぼすべての項目でプラス評価となったのが、昨年の勝ち馬であるモズスーパーフレアだ。前哨戦では17着に大敗したが、人気を落としたここで巻き返してくる可能性は十分。Bコース替わりもプラスに働く。

【コース総論】中京芝1200m Bコース使用

・コースの要所!

★1番人気よりも2〜3番人気のほうが好内容。人気薄の激走率はソコソコ程度。
★ハッキリと内枠有利かつ外枠不利。馬番13〜18番は人気馬でも疑うのが正解。
★逃げ馬を筆頭に先行勢が好成績。ある程度は前でなければ勝ち負けは不可能。





 この週からBコース替わりとなる、中京芝コース。馬場バイアスに大きな変化があるタイミングだけに、警戒は怠れない。スタート地点は、バックストレッチのやや2コーナー寄り地点。スタート直後は上り坂だが、そこから直線に入るまでは長い下り坂なので、序盤から速いラップが刻まれるケースが多い。起伏の大きな急坂コースで、最後の直線も長いので、差しも十分に届くコース形態といえるだろう。

 まずは人気別成績だが、目立っているのが2〜3番人気の強さ。なんと、1番人気よりも信頼度が高いという逆転現象が起きている。当然ながら回収値の高さはかなりのもので、しかも人気薄が強い傾向のコースでもないので、ココがもっとも狙い目となる。1番人気を過信せず、2〜3番人気に重きをおく馬券のほうが好結果を呼び込めそうだ。

 次に枠番だが、こちらはハッキリと内枠有利かつ外枠不利。内枠である馬番01〜06番は、信頼度だけでなく回収値やギャップ値の高さも抜群だ。それとは対照的に、外枠である馬番13〜18番は低調な成績で、こちらは評価を大幅に割り引く必要あり。単純に内外を比較したデータにおいても、大差が出ている。

 最後に脚質面。こちらはスプリント戦らしく「前」が優勢で、逃げた馬は勝率22.0%、単勝適正回収値303.6という素晴らしい成績を残している。能力があれば差せるコースではあるのだが、有利なのはあくまで逃げ・先行勢ということだ。上がり上位馬の成績が総じてイマイチなのも、前優勢の裏付け。ここは、4コーナーを6番手以内で回れそうな馬を重視して馬券を組み立てるべきだ。

【レース総論】高松宮記念(GI) 中京過去10回

・レースの要所!

★2〜3番人気が強いのはコースデータ同様の傾向。3着が紛れるケースが多い。
★レースもやはり内枠有利で先行勢優勢。直線に入ってからでは間に合わない。
★高齢馬の活躍が目立っているレース。前走から斤量減となる馬も非常に強い。
★芝の短距離は社台グループ生産馬が苦手とする条件。関西所属騎手も要注目。










 レースの平均配当は、単勝813円、馬連6640円、3連複9万5308円。2018年にとんでもない荒れ方(3連複87万馬券)をしているのが、大きく影響している。けっこう荒れるイメージのGIレースで、昨年も15番人気のクリノガウディーが1位入線(4着降着)しているのだが、連対馬が荒れるケースは意外に少ない。3着にふたケタ人気の大穴が突っ込んでくるなど、ヒモ荒れが多い一戦といえるだろう。

 また、コースデータと同様に「1番人気よりも2〜3番人気が強い」のも、絶対に覚えておきたいポイント。1番人気の連対率が30.0%であるのに対して、2番人気は[2-4-0-4]で60.0%、3番人気は[2-2-3-3]で40.0%と、いずれも上回っている。人気データだけでいうならば、2〜3番人気からのヒモ荒れ決着を狙うのが、もっとも効率のいい買い方となる。

 枠番データも、コースデータとほぼ同様の傾向。内枠である馬番01〜06番が、トータル[6-3-2-49]で勝率10.0%と、中枠や外枠に比べて格段に高い数値をマークしている。逆に外枠は、トータル[1-4-3-51]で勝率1.7%、連対率8.5%というふるわない結果。昨年モズスーパーフレアが外枠から勝っているが、逃げ馬で枠番の影響が少なかったというのも、好走の背景にありそうだ。

 そして脚質面は、コースデータ以上に「前」が優勢。過去10回で馬券に絡んだ30頭のうち、じつに20頭までが4コーナーを6番手以内で回った先行勢だった。中団からの差しもそれなりには届いているが、差し切ったのは2013年のロードカナロアだけ。真の最強馬クラスでなければ差し切れないレース──と言い換えてもいいだろう。速い上がりを繰り出した馬も、総じて低調な結果に終わっている。

 そういった理由もあり、必ずチェックしたいのが前走での上がり3F順位。これが3位以内だった馬は、トータル[1-4-4-47]で勝率1.8%と、サッパリ勝てていない。単勝適正回収値も17.9という低さで、「買うならば2〜3着に限る」といっても過言ではないほど。高松宮記念は、前走での上がり3F順位が4位以下だった馬を重視したほうが、当たるし儲かるレースなのである。

 高齢馬が強いというのも、このレースの大きな特徴。勝ち馬は5歳以下馬のほうが圧倒的に多いのだが、2〜3着には6歳以上馬が平気で突っ込んでくる。しかも6歳以上馬は、トータル複勝回収値115と爆発力も十分。その取り扱いにはかなり注意したい。そして、前走から「斤量減」となる馬が非常に強く、逆に「斤量増」の馬は弱いというのも、覚えておいて損はないはず。ご覧のとおり、信頼度は雲泥の差だ。

 マイル以上の芝重賞で「無双」状態であるノーザンファーム生産馬が、[0-2-1-15]と不振な結果に終わっているのも、しっかり意識しておくべき。社台ファーム生産馬はカレンチャンが勝っているが、それでも[1-0-2-13]と手は出しづらい。そして騎手関連データでは、関東所属騎手の絶不調と、関西所属騎手の活躍が目立っている。関東所属騎手の騎乗馬は、その時点で評価をかなり割り引いて考えたい。

【血統総論】


 血統面からは、ロードカナロア産駒とディープインパクト産駒をプラス評価の対象とした。正直なところ意外だったのがディープインパクト産駒の強さで、2着に取りこぼすケースが多いとはいえ、回収値の高さはかなりのもの。ロードカナロア産駒ほどのコース適性の高さはないと思うが、この内容であれば「買い」が正解だ。

★特別登録馬 総論×各論

 フルゲート18頭に対して、今年は23頭がエントリー。カレンモエとコントラチェックの回避がちょっと残念だが、そうでなくとも大混戦である。人気の中心は、昨年末の香港で念願のGI制覇を成し遂げたダノンスマッシュか。阪急杯をレコード勝ちしたレシステンシア、スプリント戦に果敢にも挑戦するインディチャンプなど、なかなかの好メンバー。馬券的にもかなり面白い一戦となりそうだ。

 断然のトップ評価となったのが、昨年の覇者であるモズスーパーフレア。前走着順を重視しなかったのも理由だが、対象としたほぼすべての項目でプラス評価を獲得するというのは、そうそうある話ではない。負けるときにドカッと負けるのは、逃げ馬の宿命のようなもの。うまく内枠を引き当てることができれば、データ的には「不動の本命」といっても過言ではない。枠番を抜きにしても、買いジャッジが絶対に正解だ。

 二番手評価にダノンスマッシュ。前走が海外なので評価が難しい側面もあるのだが、ここで地力上位であるのは間違いなし。ポン駆けするタイプなので、久々も苦にしないだろう。高松宮記念を「三度目の正直」で制するケースが十分に考えられるが、コース実績がイマイチであるのと、1番人気の信頼度がそれほど高くはないというのが懸念材料。その力は認めつつも、過信は禁物という判断となる。

 三番手評価に、ド人気薄となりそうなカツジ。マイルCSが17着、阪急杯が15着という結果なので、人気になりようがない。さすがに厳しいだろう──というのが妥当な評価だとは思うが、プラス評価となった項目の多さは非常に多く、侮れない側面アリ。そもそもがムラ駆けタイプなので、いつなんどき激走があっても不思議ではない。もし大波乱があるならば、この馬が立役者となるのではなかろうか。

 以下は、サウンドキアラ、セイウンコウセイ、レシステンシア、インディチャンプ、ダノンファンタジー、ライトオンキューという評価の序列。人気になりそうな馬の評価が低めなので、波乱含みという見立てとなる。ただし、枠番が内か外かで、このあたりはガラッと入れ替わりそう。「馬番01〜06番に入った逃げ・先行勢」は、ここで名前をあげていない馬であっても、絶対に押さえておきたい。


■総論×各論・先々週の馬券回顧



馬単7950円的中!

久々に当たったとはいえ(#^ω^)ビキビキ

的中を素直に喜びたいキモチもあるんですが、高配当を狙って手広く買いすぎたことで、「微増」というビミョーな結果に。紹介したデータにかなり忠実な結果だっただけに、惜しいというか、自分の馬券下手が呪わしいというか。こういうときに儲けられないから、とんでもない累積赤字を抱えるハメになるんだぞ、俺!

※コース&血統データは2016年以降、レースデータは2010年以降が集計対象です。
※ギャップ値(G値)は、当該条件における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、優秀な内容となります。

【予想】小林誠の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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競馬業界よろず請負人。1974年三重県生まれ。これまで裏方的な仕事に数多く関わってきたが、さすがに限界を感じて、最近は表舞台への進出を画策中。ライターとして『サラブレ』『UMAJIN』などに寄稿するほか、須田鷹雄監修の『POGの達人』には編集デスクとして参加。2005年に前半3ハロンタイムに特化した予想メソッドを発表し、それを用いた予想をnetkeibaにて公開している。コーヒー党、無類の猫好き。

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