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【大阪杯予想】グランアレグリアの貴重な挑戦

  • 2021年03月30日(火) 12時00分

今回のようなケースが過去にどれだけあるのか


 今週は馬券に役立つデータというよりはエピソード的な話になってしまうがお読みいただきたい。大阪杯にはグランアレグリアが出走する。短距離〜マイルを使っていた馬が2000m戦に出走ということで、結果がどうなるか楽しみな一方、予想は難しい。

 そもそも、芝1200mのGIに出走していた馬が2000m以上のGIに出走したケースが過去にどれだけあるのか。

 芝1200mのGIが設定された1990年以降、そこに出走した馬が同年か翌年の芝2000m以上GIに出走したケースは……これまで11回しかない。そのうちヤマニンゼファーが天皇賞秋に勝っているが、他に馬券に絡んだ馬はいない。

 といっても芝2000m以上のGI側で5番人気以内に推されたのは4頭だけ。さらに、エリザベス女王杯で2番人気16着だったノームコアが、ここでは集計外の香港カップに勝っているので、1200m出走歴のあることは大きなマイナスにはならないと見たい。

 ちなみに、2011年以降芝1000〜1200mの芝古馬GII・GIIIに出走した馬が同年か翌年の芝2000m以上GII・GIIIに出走したケースは12例のみで、馬券に絡んだのは3着が1例あるだけ。こう書くと不安視されそうだが、12例のうち9例は2ケタ人気、残り3例も4、7、8番人気なので、馬券に絡んでいないのも不自然な話ではない。

 しかしスプリントGIから中距離GIにしても、GII・GIIIからGII・GIIIにしても、該当例そのものがとても少ないことに驚く。それだけ今回のグランアレグリアの挑戦は貴重なものと言えるだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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